うすら笑いを浮かべながら“謝罪”ではなく「釈明」という会見をする男。
写真の男、平井卓也デジタル改革相が、東京オリンピック・パラリンピック向けに国が開発したアプリの事業費削減をめぐって、今年4月の内閣官房IT総合戦略室の会議で幹部らに請負先の企業を「脅しておいた方がよい」「徹底的に干す」と指示していたことがわかり、私はある人のツイッターで最初に知りました。
いったい何が起こったんだろう?と。
73億円で結んだ契約で、すでに受注者のNECは開発を終えたのに、オリンピックが海外客の受け入れを中止したから、その分の対策にあてるシステム費を“まけろ”と、38億円に圧縮して契約変更したというのが発端のようです。
国の都合で減額したわけです。
しかも、人員も労力も使って開発が終わったあとに。
誰だって文句のひとつも言いたくなるでしょう。
でも、この【男】、録音されていた音声からは、ヤクザ、チンピラまがいの脅し口調で以下のことを部下に命令していました。
デジタル庁はNECには死んでも発注しないんで。
場合によっちゃ(NECを)出入り禁止にしなきゃな。
オリンピックであまりぐちぐち言ったら完全に干すから。
ちょっと、一発、遠藤(信博・NEC会長)のおっちゃんあたりを脅しておいた方がいいよ。
どっかさ、象徴的に干すところを作らないとなめられちゃうからね。運が悪かったってことになるね。
やるよ本気で。やる時は。
(開発費用は)払わないよNECには、基本的には。
これがヤクザでなくて何なんでしょう。
本人は、新聞社の取材に発言を認めたうえで、「交渉スタッフに檄(げき)を飛ばした。行き過ぎた表現があったかもしれない」などと話した・・んだって。
あったかもしれない・・じゃなくて「あった」んだよ!
そもそも国のIT関係の発注って、きちんと要件定義しているのかね、省庁を横断する情報システム担当部署なんてあるんだろうか。
マイナンバーシステムなどを見ていると、“ど素人”が発注し、その後の管理も行っているように感じる。
とりあえず、ヤクザには大事な国のシステムを任せない方がいいと思いますよ、結論として。
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