伊集院静さんの「大人の流儀6 不運と思うな。」を読みました。
『大人の流儀6 不運と思うな。/伊集院静著(講談社)』を読みました。
この「大人の流儀」シリーズは、帯にも書かれていますが、ベストセラーなんですね。
あまりベストセラーに手を出さないのですが、私はこの本には手を出しますねぇ。
ふつう、こんなこと言っちゃったら、ちとマズいだろ・・っていうような“もの言い”も度々出てくるのですが、伊集院さんの場合は「OK」なんですよね(^_^;)
それは「叱られたい」「ほんとうのことを言ってもらいたい」「他の“へっぴり腰”な言い方をしている人達とは違うってところを見せてもらいたい」というようなことがあるんだと思います。・・私もそう。
何かわからないことがあったときに、スマホで調べ、画面を「ほらっ」って見せるヤツ・・私も伊集院さんと同じで大嫌いです。「図書館に行って、本で調べて出直せ」って言ってみたかったが、そもそも図書館も行ったことないし、本なんか5年で一冊くらいしか読まない人ばっかです・・多勢に無勢で、もうそんな頑固親父みたいなことは誰も言えない。
あと、この本のタイトルにもなっていますが、「不運と思うな」という言葉。
不運と思ってしまったら、己を不運と考えた瞬間から、生きる力が停滞するから・・とおっしゃっています。
同時にその人の周囲の人たちを切なくするだけで、生きる上で大切な、誰かのために、生きる姿勢が吹っ飛んでしまう・・と書かれていて、そうだよ、そうなんだよ、と頷きました。
ヤンキースにいた松井秀喜が守備の際に左手首にひどい骨折を負ったとき、不運とは口にしなかったと懇意にしていた伊集院さんは書かれています。私もそれは感じていました。
だから、あのあとの再度の活躍があったのだと思います。
また、「宇宙や万物は、何もないところから生成し、そして、いずれは消滅・死を迎える。遠い未来の話だが、『自分の命が消滅した後でも世界は何事もなく進んで行く』が、決してそれが永遠に続くことはない。」と書かれていて、たぶんもっと以前の私だったらあまり理解できなかったと思いますが、でも、今なら何となく、沁みるようにわかる気がします。
本は、読む時期によって、また新たなことに気づかせてくれます。
今回も気づいたことは多かった。
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