「見なかった見なかった/内館牧子」を読みました。
『見なかった見なかった/内館牧子著(幻冬舎文庫)』という本をブックオフで見つけ、読んでみました。
内容としては、「週刊朝日」2005年~2006年に掲載された「暖簾にひじ鉄」を改題した文庫オリジナルです。
15年以上前の文なので、懐かしい話や、今ではちょっと問題発言的なものもありましたが、これはこれで楽しく読めました。
いろいろ内舘さんが出くわした出来事などが書かれていましたが、友達とお寿司屋さんにいたら、突然見知らぬ男の人がカウンターの背後に立ち、「向こうの離れに、国会議員の〇〇先生がいらっしゃっています。私は〇〇先生の秘書ですが、内舘さんがいるなら、離れに来るようにと〇〇先生がおっしゃっておいでです。ちょっと離れに挨拶に来て下さい。」と言われた話が書かれていました。
内舘さんが行かない旨伝えたら、何度か秘書が呼びに来たという話でしたが、内舘さんの友達が、「会いたがっているそちらからここに来るのが筋ですよ」と言ったのですが、議員の先生はきっといつだって他人を呼びつけて、選挙のときだけは這いつくばったりしているんだろうな・・ということでした。
こういう人、私も仕事で何度か出会いました。
一生わからないまま、こんなことしているんだと思いますよ。
NHKの元アナウンサーの「絵門ゆう」さんとのお話も書かれていましたが、絵門さんはその後四十九歳で亡くなりました。
内舘さんと対談したときには、お顔は元気そうでしたが、「私、がんが全身に転移しているもので、過去に三ヶ所首の骨が折れているの。頭蓋骨にも転移しているし、外出の時は保護器具でガードしているんです。」と保護器具を首につけて現われた様子が書かれていました。
いろいろなことがあった絵門さんが、過去の今ではみっともないと思えるようなことも書き、身体が大変なことになっているのに、元気を出してずんずん突き進んでいる姿が書かれていて、私も感じることがありました。
去年の今頃は、私も生きるか死ぬか、という状態でした。
看護師さんにお願いしてノートとペンを買ってきてもらい、素直に自分のことを振り返り、何か書き残そうとしたのです。
あのときの気持ちは、もう生きて家に帰れないかもしれないという怖ろしさもありましたが、でもなんとかして今の気持ちを家族に伝えておこうと気力を振り絞りました。
そのときの気持ちを思い出しました。
このほかにも、様々なエピソードが書かれていましたが、その都度考えることがたくさんありました。
いい時期に、この本に出会えて、もう一度自分について考え直すことが出来ました。
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