高校の国語教科書に「論理国語」と「文学国語」が出来たことを知った。
ラジオや新聞報道で知りましたが、2023年度以降に使われる高校教科書の国語に、表題のように「論理国語」と「文学国語」というものが登場するのだそうです。
文学国語の方は想像がつきます。小説や詩歌を扱って、感性・情緒を育成、文学関連の評論なども入るとのこと。
で、目に付いた論理国語では、評論や実用文を扱って、論理的な文を書き、批判的に読む力を育成するんだそうです。
で、どちらも4単位で、どちらかを選択することも出来るんだって・・(T_T)
ラジオで言っていたのは、最近の生徒は、問題を理解して読むこともで出来なくなっていて、数学の問題も理解出来ないので、問題が解けないなどという現象も出ているとのこと。
国際的な学力測定で日本が低い位置に甘んじているのもそれが理由だと言う・・。
上記のようなことを知って、直感的に私が思ったのは、「本を読んでないからじゃないの」でした。
文学でもその他色々なジャンルでもいいから、一ヶ月に何冊読んでるの?と思いましたよ。
たぶんね、“たぶん”だよ、論理国語という教科書を作って、論理的な文を書ける・理解できる人間を育てようと考えた人達は、一ヶ月に一冊も本を読んでいないでしょうね。読んでりゃこんなこと考えるはずがないよ。
最低でも一ヶ月に4~5冊本を読むことをすれば、問題は解決してしまうでしょう。
私が国との関わりを持つ仕事をしていたときに、国からFAXやメールで、どんどん送られてくる文書は、「言わなきゃならない、やってもらわなきゃならない事は全部網羅し、その理由もぎっしり書いたからね!」というものしかありませんでした。
でも、いくら読んでも何が書いてあるのかわからないのです、日本語で書かれているのにです。
皆で、「何が言いたいんだろう、何が書かれているんだろう、何をすればいいんだろう」と顔を見合わせるわけです(^_^;)そして肝心なところ、なるべく“ぼかしたい”ところは、ぎっしりと書かれたやってほしい文の中にうまく“まぜこぜ”にして隠しているのでした。
で、私が普通の人が使っている日本語に文章を作り直して皆に見せると、「なぁんだ、そんなことか」となるのでしたd(^_^o)
日本語で書かれているが、日本人に理解出来ない、そんなわけのわからない文章を書く人間を育てようとしているとしか思えません、私には。
昔よくあった家電品やパソコン、携帯電話のマニュアル本なども、「とりあえず全部書いた」みたいな悪文ばかりでした。こんなの書く人を育成しようとしとるんかね?と思いましたよ。
私がその悪文を作り直す時のやり方は、論理的な文と、情緒的(文学的)な文章について、頭の中にダイヤルが有り、右側が論理的な方だとすると、少しずつ左側の情緒的に方に捻って丁度わかりやすいところにチューニングして書いていくわけです。
何もかも全部網羅し、順列も滅茶苦茶、やらなきゃならない理由などもうまく誤魔化している奇態な文章を解きほぐして、一番いいたいところには、情緒的な調味料をパラパラと振りかけるのです。
論理と文学を分けているところから既に国語的ではないのです。
その加減をうまくやるには、多くのジャンルの多くの本を読み、頭の中に栄養として取り入れるのが一番・・だと私は思う、ということでまとめて今日は終わりにします。
ニュースで今回の教科書の話を知って、15分で書いてみました。
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