外山滋比古さんの「人生を愉しむ知的時間術」を読みました。
『人生を愉しむ知的時間術 -“いそがば回れ”の生き方論- /外山滋比古著(PHP文庫)』という本を読みました。
これもブックオフにて安価購入。1981年に創知社から刊行されたものの文庫化とのことです。
・・ですから、かなり古いもので、実際に読んでみても時代を感じさせる当時の背景があちこちで見えました。
とにかく今ある“デジタル機器”などはほとんど登場することがなく、自動車電話が出て来たり、将来携帯電話が普及したら、電車の中は携帯を使った会話でうるさくなるんじゃないか、などという心配をされていました。
で、そんな時代の本なので、逆に言うと、時間の過ごし方、愉しみ方、利用の仕方がとても“豊か”に見えます。
電車で本を読むことや、新幹線での原稿書きは“揺れ”に慣れるのが大変・・とか。
人と会って時間を過すことの有意義さなどについても書かれていましたが、今、人に会おうと思っても、なかなか予定が合わず、しかも相手から敬遠されている場合なども携帯での連絡であっさり断られることもあり、まったくと言っていいほど現状とは異なります (・_・;
読んでいると、「昔はよかったなぁ」などと、しみじみしてしまうのでした(^_^;)
日々忙しく仕事をしている中で、どうやって知的時間を“ひねり出す”のか、まとまった休暇をつくるためにはその前に思いっきり仕事をするしかない・・みたいなことも書いてあり、あの忙しかった日々の中で自分もなんとか時間をつくっていたのかもしれないな、と思い出すこともありました。
そんなこんなで、読んでいると、“あの頃”の仕事や生活を思い出し、今の自分の状況で知的な時間をどう過すのか、というようなことが少しずつ見えてくるような気もしました。
何よりも書いている外山氏がとても愉しんで書いているのが感じられるのがとてもいい本なのでした。
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