阿川佐和子さんの「ないものねだるな」を読みました。
『ないものねだるな/阿川佐和子著(中央公論新社)』を読みました。
いつもはブックオフで20年も前の本を格安で手に入れて読んでいることが多い私にしては珍しく、新刊本です(*^_^*)
なので、コロナ禍に入ってからの文も多く、冒頭のあたりではコロナ第一波が落ち着き始めた頃で、これから自分達の生活習慣のようなものはどうなっていくのか、途方に暮れている感もあり、手作りマスクを自分で手掛けたり、人からもらって喜んだりの、あの当時のよくあったシーンもいくつか登場していました。
LINEや、メールや、その他いくつかのネットでのやり取りについて、誰がどの方法でやり取りしていたのかがわからなくなり、困り果てている、割と“ありがち”な場面も登場していました。LINEなどはニックネームのことも多く、誰が誰だかわからなくなっていました。・・そうだよね、区分けを最初っからきちっとしておかないとそんなことになるんでしょうね。目に浮かぶようでした。
また、大宅壮一文庫から「支援のお願い」の封書が届き、寄付しているうちに、最終的には評議委員になってしまう一部始終が書かれていましたが、阿川さんがテレビのニュース番組に出たり、雑誌のインタビューなどをしているときには、大宅壮一文庫の有名な「膨大なる雑誌資料」にお世話になった経緯があり、結局そのようなことになってしまったようです。
ネットが普及して今や利用者激減とのことですが、でも、直接当時の雑誌にあたってみる価値というものは、まだまだあると思います。それが私も残念です。
現在、阿川さんは日曜日にラジオの文化放送で実にゆったりとした番組「日曜のほとり」というのを二時間番組でやっておられるのですが、特にコーナーみたいなものもなく、ゲストもなく、ふかわりょうさんと、ただ二時間思いつくがままにまるで“縁側”に腰掛けてするようにお話しをしているのですが、これが阿川さんのエッセイみたいで、実に味わいあるものになっています。
この本もそんな感じで、ゆったりとした気分のときに、ゆっくりと読みました。
こんな読書もいいものです。
【Now Playing】 Beautiful Night / Paul McCartney ( Rock )
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