「軽井沢ミカド珈琲物語」を読みました。
『軽井沢ミカド珈琲物語 -エピソードはアロマがいっぱい-/井上紀明著(文芸社)』という本を読みました。
ブックオフで見つけたのですが、2003年第一刷発行です。
あの軽井沢の旧道沿いにある「ミカド珈琲」の歴史を、当時のお店の様子や、訪れてくる様々な著名人の話、常連さんや、お店と関わりのあった卸しの店舗や関係者の話、どういうふうに珈琲を淹れたか、お店で働いていた人達など、話題に事欠かない「ミカド珈琲」の歴史が実に明快に簡潔に書かれていました。
ミカド珈琲・・記憶では行ったことがあると思われるのですが、何せ二十~三十代の頃だったので、外から見た雰囲気くらいしか覚えていないのです。
でも、この本を読んでみると、夏は「モカソフト」が売れ、たいへんな賑わいだったようです。たしかに、「ここは原宿か」というような混み具合の時もあったように思います。
以前は、下水道もなく、トイレが溢れたなんてこともあったようだし、氷は製氷機もなく、ほんものの氷屋さんが日に何度も運び入れていた、なんてエピソードも書かれていました。
また、当時は冬季は全ての機器の“水抜き”をしてから閉店し、翌年春以降に開店すると、あちこち店が傷んでいて、毎度修理していた、などという話も書かれていて、秋が近づいた頃の軽井沢の寂しいような様子も思い出されました。
ジョン・レノンをはじめとした有名人が訪れたお話もたくさん書かれていましたが、これといったエピソードも“オチ”もなく、ただやって来た・・(^^;)みたいな話ばかりで、ちょっと拍子抜けすることもありました。
いわゆる“旧軽”の、あの雰囲気を読んでいるだけで、いろいろと思い出させてもらいました。
あのときの温度や空気感なども、実感を伴って風のように感じました。
懐かしいなあ・・。
軽井沢に行かなくなってしまったのは、「天国にいちばん近い島」の著作で有名な森村桂さんの「アリスの丘のティールーム」を何度も夫婦で訪ねたのですが、桂さんが当時報道にあったような形で亡くなられてから足が遠のいてしまったからです。
軽井沢に行ったら必ず行っていたのですが・・ショックは大きかった。
アリスの丘の・・でのお話は、このブログに以前書いたので、ここには書きませんが、そろそろまた軽井沢に行ってみてもいいのかな、と、この古い本を読んで、また思ったところです。
軽井沢の雰囲気がよく伝わってくる本でした。
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