海老沢泰久さんの「人はなぜバーテンダーになるか」を読みました。
『人はなぜバーテンダーになるか/海老沢泰久著(TBSブリタニカ)』を読みました。
ブックオフです、これもまた。
この本には、十三人のバーテンダーの話が収められていますが、平成5年から7年にかけて『サントリー・クォータリー』に連載されたものをまとめたものだそうです。
その時代に銀座や地方の名店で名を馳せたバーテンダーの方々を訪ねて、お話を聞いたものなのですが、当然その人たちは大正から昭和初期に生まれた方々で、戦争そのものに関わった人や、関連の軍事工場で働いたり、貧しい家庭に生まれ、東京に出て来ての苦労話など、過酷な時を何年も過されています。
その話だけでも「一代話」が出来上がってしまうのですが、そういう大変な話のあとに、バーテンダーとしての苦労話が始まります。
そもそも戦後には酒自体があまり無かったのに、いろいろなルートを見つけて入手したり、“あやしい”酒と言えるかどうかみたいなものも出していた話まで載っていました。
でも、この本に何度か出て来た言葉が「戦争があろうが、どんな厳しい時代だろうが、酒を飲むやつは酒を飲む」ということで(^^;)、戦後間もない頃でも酒を飲ませるところは何とか商売になっていたようです。
そしてその後、昭和三十年代から四十年代が、いわゆるバーテンダーのいるバーの全盛期だったようです。
バーテンダーの基本的な一日の過ごし方などは、今の若い人では一週間も持たない厳しい修行が続き、それでもその中で先輩チーフバーテンダーからカクテルのつくり方を“盗んで”いく様なども書かれていて、面白く読みました。
読んでいて何よりも強く感じたのは、バーテンダーは、ただカクテルなどのお酒をつくるだけでなくて、人と接することが、カウンター越しに出会うその空間こそが楽しみになっているというお話をされる方が多数だったことです。
そういうバーに行って、一日の仕上げに一杯やれる、そんな人間になりたいものだと思いました。・・まだ実現していない…σ(^_^;)
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