「異 ISEI 性/角田光代・穂村弘」を読みました。
『異 ISEI 性/角田光代・穂村弘(河出書房新社)』という本を読みました。
これもブックオフで格安にて入手いたしました。
小説家の角田光代さんと、歌人の穂村弘さんがリレー形式でエッセイを書いているのですが、二人が考察しているのは「異性」「恋愛」についてです。
もう最初っからお二人とも“本音”で、“正直”に異性について語られていますし、互いに質問・疑問をぶつけ合っています。
いくつか私が気になった部分の例を挙げると、例えば別れた相手について、角田さんは次の女に対して自分が連れて行ってもらったレストランなどよりも高級なレストランへ別れた男が連れて行ったら“損”をした気になって許せない。
というようなことを言っていて、私にはこれが理解不能でした。
妻にも聞いてみたのですが、理解不能とのこと・・角田さんの心の持ち方がちょっと変わっているのか・・。
また、角田さんは好きになった相手には、ずっと自分だけを見ていてほしいし、恋愛当初にしていた劇的な愛の行動(突然、歩道橋上で抱きしめるとか、クリスマスの日にサンタの恰好をして窓の外から「今、カーテンを開けて外を見てごらん」などと電話を掛けてサプライズ的行動をするなど)は、自分のことが好きならずっと続けてほしい・・という・・(・_・;)
穂村さんがそのことについて書かれていますが、男としてはそんなこと毎回したら“ドン引き”されたり“キモい”と思われるんじゃないかということで、私も同意見です。
お二人のリレー会話の中で、ドキッとした話題は、男がモノを集めたりするのが好きなのは、例えば別れた後にその別れた恋人を資産目録に載せることがうれしいんじゃないか、“集める”“所有する”のと共通しているのではないかというものでした。
これはけっこう言えているんじゃないかと思いますよ。
もう別れたから関係ないのに、これこれこんな感じの美人でお嬢様だったとか、いろいろ頭の中の資産目録に搭載している男っているんじゃないのかなあと思いました。
私自身についても、若い頃はそんな傾向があったと思います・・・イヤな奴だな・・。
今はそういうの、どうでもよくなりましたが。
角田さんが言うには、女性にはそういう資産目録的な感覚はないんじゃないかとのことでした。
むしろ付き合っている現在が大事で、私の“好み”はこういう人、私が着ているものは、まさに私を表している、私が食事に出かけるところは、今の私の感覚はこういうもの、など、今の私を表現するものであるというのです。
これも言えているような気がします。
お二人が互いに“発見”続きの中、リレー・エッセイはずんずん続いたのですが、これは読み応えがありました。
私が若い頃にこの本を読むことが出来たなら、恋愛中に起こった数々のトラブルや問題はかなり避けられたと思いました(^_^;)残念。
でも、まだわかりません。
これから恋愛することがあるかもしれないので、もう一度読んで“そなえて”おこうと思いましたよ(#^.^#)
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