加藤諦三先生の『どうしても「許せない」人』を読みました。
『どうしても「許せない」人/加藤諦三著(ベスト新書)』という本を読みました。
加藤諦三先生といえばラジオ、ニッポン放送の「テレフォン人生相談」が有名です。
そして私がよく聞く番組でもあります。
ラジオでは様々な相談があるのですが、この本のテーマ「どうしても許せない人」っていうのもラジオ番組内でも多くある相談内容です。
2008年初版発行のこの本ですが、読んでみて、今でもここに書いてある加藤先生からのアドバイスや考え方は変わらずに通用するものだと感じました。
「どうしても許せない人」を自分の中に存在させてしまう人(私もその傾向があった)っていうのは、ずるい人、人を利用してその人がどうなってもまったく悪いと感じない人から職場他で「ひどい目に遭い」、しかもそれを耐えて自己の内側に溜めてしまう人であることがわかります。
溜めて溜めて溜めて・・うつ病になってしまったり、最悪の場合自殺という結果につながってしまう場合もありますが、そういう人が一つのタイプとして有り、もう一つのタイプはやがて溜まった状態で爆発してしまい、暴力的行為に及んだり、ひどい場合は世の中すべての人に凶器をもって暴力をふるったりするという・・テレビなどで見るような事件に発生することもあります。
この本にはそういう人に対して何度も何度も色々と表現を変え、具体的な方法を教示しています。
詳しく書いてしまうと申し訳ないので具体的な方法・内容にはふれませんが、私も使っているというか自分に言い聞かせている方法としては、ひどい扱いを自分にした相手について「可哀想な人だ」と自分と相手の状態を俯瞰するような気持ちで見て、“恨みつらみ”を断ち切るようにすることが第一だと思います。
・・それがなかなか難しくて、昼日中にはそう思えたのに寝る直前に過去を思い出して苦しむ・・というようなこともあるのですが。
けっこう自分との戦いのようになってしまいます。
とにかくこの本では、最後の最後まで根気よく加藤先生が「こう考えてみては」とか「自分の楽しみ、夢中になれることを突き詰めて行くことで“囚われの状態”から逃れられるのでは」などといくつもの解決への「道しるべ」を示してくれます。
15年も前の本ですが、「どうしても許せない人」がいて、苦しんでいる人にはかなり効くお薬的なものになると思いました。
私も肝に銘じて日々過ごそうと思いました。
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