『寝床で読む「論語」 -これが凡人の生きる道-/山田史生』という本を読みました。
『寝床で読む「論語」 -これが凡人の生きる道-/山田史生著(ちくま新書)』という本を古本で手に入れ、読んでみました。
2006年初版発行となっていましたが、内容はもっともっと古い(^_^;)論語ですので、読んでみてもまったく違和感なし!(*^^*)
著者は中国哲学が専攻の大学教授です。
大学教授で“論語”となれば小難しい本なのかと思いきや、実にわかりやすく“噛んで砕いて”さらに、トンカチで粉々にしたような(^^;)私のような普通一般の凡人にも理解できるように書かれた本でした。
著者山田氏によれば、旧来の解釈の代表とされている金谷治訳のものが容易に手に入るテキストとして代表的なもののようですが、その訳の少し難しく書かれているところや、ちょっと気取ってというか、難しく訳されている部分を「実はこういうこと言ってるんじゃないの」という形で書かれていました。
すこしばかり例をあげてみると
子曰く。君子は坦(たん)たらんとして蕩蕩(とうとう)、小人は長(ちょう)たらんとして戚戚(せきせき)たり。
→先生はいわれた。教養ある人間は、おだやかに生きようとして、いつもユッタリしている。知識ある人間は、ひとの上に立とうとして、のべつアクセクしている。
・・なんかわかりますよね(^-^) 「教養」と「知識」の違いについて私はあまりよく意識していませんでしたが、少し理解できたような気がしました。
以下、訳されている簡易な部分だけをご紹介して、私の気になったものを少しご紹介します。
先生はいわれた。教養ある人間は、なにごとも自分の責任においておこなうが、知識ある人間は、しばしば他人に責任をなすりつける。
・・これも社会に出ると実体験することです。思い当たることや人の顔が浮かんできます。
先生はつぎの四つのことにつとめられた。よけいな気をまわさない。こうだと決めてかからない。かたくなに固執しない。自分をひけらかさない。
・・身の回りだけでなく、どこかの政治家に聞かせてやりたい(^_^;)
ほんとうに大切なものは、どこにあるのだろう?目を開きさえすれば、それは目のまえにある。ありふれた日々の暮らしのなかに、それはある。
・・最近、身に染みて私も感じていることです。
先生はいわれた。人間が道徳をおこなうのである。道徳が人間をつくるのではない。
・・私も日々自戒して生きていこうと思います。今、「裏金」という言葉に惑わされ、部下のせいにしている政治家や、次々と事象が露見しているタレントなどにも聞かせたいと思いました。
以上です。少し心が明るく、楽になったような気がします。
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