「大晩年/永六輔」を読みました。
『大晩年/永六輔著(中央公論新社)』という本を古本で読みました。
2014年初版発行となっていますが、内容としては婦人公論、週刊文春、中央公論などに掲載された2011年から2013年の永さんの文や対談をまとめたものです。
文中で話題となっているのが、46年間続いた永さんのラジオ番組で話の聞き役となったアナウンサー遠藤泰子さんとの対談です。
遠藤さん、今でも朝のニュース番組に森本毅郎さんと毎日出ています。言葉少なで、でもビシッと締めています。
遠藤さんでなければ、永さんと数十年も番組を付き合うことなど出来なかったでしょう。
そして、その後のラジオ番組では、外山惠理さんと組んだわけですが、“介護”込みの面倒見の良さが光っていました。
永さんは、六十代から「大往生」などの本を書かれていますが、この本を読むと、そのときはまだ死に対する恐怖感があったようです。
でも、奥さんと死に別れ、盟友の小沢昭一さんとも別れ、かつてご自身と関わって様々な仕事を一緒にしてきた方達も亡くなられて、「あの人たちに会いに行ける」という気持ちも出てきて、それほど死を怖れなくなったと書かれています。
そしてパーキンソン病とガンという病気にもなって、今まで信じてもいなかったお医者さんと仲良くなり、話をして病気に関する知識も得て、さらに人はどうやって死ぬことに対して準備していくか、などを日々考えるようになり、この本ではそれを余すところなく書かれ、そして対談でもわかりやすくお話しされていました。
私自身にも参考になりました。
やはり、命にかかわる病気などをしないとその領域まで心が追いつかないのだと思いました。
せっかく助かった命、もったいないことなので、私も生かしていきたいと思います。
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