「炊飯器とキーボード ~エッセイストの12カ月/岸本葉子」を読みました。
『炊飯器とキーボード ~エッセイストの12カ月/岸本葉子著(講談社文庫)』を古本で読みました。
読み始めて気づいたのですが、この岸本さん、このあいだこのブログでご紹介した「俳句、やめられません」の著者ではありませんか?!
自分で“何やってんだろ?!”と思ってしまいました。気づくのが遅すぎる・・。
この本ではエッセイストとしての岸本さんの12か月の過ごし方、その様子が書かれていたのですが、俳句についてはこの本を書かれたあとに始められていたのでしょう、さいごまで俳句にはふれられていませんでした。
気づかずにブックオフの棚から「これはおもしろそう」と思い、取り出して、そして買ってきたわけです。
でも、あの俳句の本の岸本さんとは異なり、この本の中のエッセイストの岸本さんは、とても身近というか、まるでふつうの人というか、けっこう“おっちょこちょい”だし、自分の本の売れ行きを気にして本屋で自分の本が何冊あるか数え、何冊減ったか確認に行ったり、執筆中の無防備な様子も平気で書いていました。
いろいろな関わりのある出版社の人が自分のことをどう思うのか、気にし過ぎなくらい心配したり、収入と支出についてかなり神経質だったりで、ああ私たちと同じ人間なんだな、すこしホッとするな・・などと安心したりもしました。
2000年代に入ってもパソコンでの仕事に突入できない状況も書かれていて、ワープロ専用機に最後までしがみついている様子は、割と私も当時職場の“オジサン”“オバサン”達に見る機会がありましたが、けっこう旧人類であるとも思いました。
外国に仕事で出掛けるときのウキウキ感と、逆の不安感なども面白かった(*^^*)
肝心なときに高熱を出すところも、私もそうですが共感してしまいました。
キーボードを“カチャカチャ”叩く感覚のテンポのよい、リズム感ある文は私好みです。小気味よくてさすがと思いました。
笑ったり、心配したり、共感・同感しつつ読み終えました。
また今度は岸本さんの俳句関係の本も読んでみたいと思います。
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