「四季のうた 文字のかなたの声」を読みました。
『四季のうた 文字のかなたの声/長谷川櫂著(中公文庫)』を読みました。
2016年初版発行のもので、2014年4月から翌年3月にかけて読売新聞に連載されたコラム「四季」を収録したものです。
俳句や短歌を読むときに、“文字のかなた”から聞こえてくるひとすじの声に耳を澄ましてほしい・・と当代きっての俳人である著者が解説し、導いてくれる、そんな本でした。
なので、短歌も俳句も載っています。
私にとってはまだ短歌は未知の世界なので、何度も読み返して味わってみました。
著作権の問題もあるかもしれないので、具体的な作品をここにご紹介はいたしませんが、取り上げられている作品は、名歌・名句と呼ぶにふさわしいものばかりだし、とても大きなスケールあるものから内面宇宙のようなところに及ぶ作品まで、私にはとても手の届かない素晴らしいものばかり・・。
この二月から初心者である私が百句ほど詠んでみた句とは、はっきり言ってまるで異なるものでした。少ししょんぼりしてしまいました。
ほとんど具体的な言葉にしてはいないのに、「ああ、こういうことを表現しているのだな」ということは私にもなんとなくわかるし、著者・長谷川櫂氏の解説でもその旨が書かれていて、「そうか“皆まで言わなくても”こんな風にすればいいのだ」と、とても勉強になりました。
・・勉強になったからと言って明日から私が書けるわけではありませんが・・(^_^;)
けっこう、まだ自分が“幼稚園生”くらいのところにいるのだと思い知りましたが、でも毎日詠んでいくことで、そしてこのような本や句集などにふれていくうちに、きっともうひとつ別の世界が見えてくると思います。
何よりも今は俳句をひとつでも詠んでいくのが楽しいのです。
というわけで、落ち込みつつも意を新たにした、この本の読後感を書いてみました。
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