「春夏秋冬 雑談の達人/堀本祐樹」を読みました。
『春夏秋冬 雑談の達人/堀本祐樹著・石川ともこイラスト(プレジデント社)』という本を読みました。
著者の堀本祐樹さんの本については、このブログでは「芸人と俳人」という又吉直樹さんに俳句、特に季語を教えつつ勉強していく楽しい本をご紹介したことがあります。
あの本では、季語がなく、破調(※五七五にこだわらない俳句)が主であった又吉さんの俳句がどんどん“いい俳句”になっていく過程を見ることができました。
今回は、春夏秋冬の物語のような形で、俳句が得意な先輩が、そんなことに何の興味もない後輩の社員との日々の会話の中で日常生活上にゴロゴロと転がっている『季語』をふんだんに交えつつ会話、行動していくストーリーの物語になっていました。
さらには上司、上司の釣り友、後輩の友達である女性社員、先輩の大家さん、大家さんの広大な管理地を猟をしながら管理する猟師さんなども登場して季節ごとの天候や衣服、行事、食べ物、その他季語に関わるものならなんでも会話に飛び出す形でストーリーが展開されていきます。
季語の部分は太字になっていて、この物語を読むだけでかなりの季語を知ることができます。
私も知らなかった季語をずいぶんと知ることができました。
読んでいて、つくづく著者堀本さんの深い知識と、気取らず難しいことをやさしく教えてくれる人物像などに感服いたしました。
それに、読んでいて心がとてもあたたかくなる展開と登場人物のキャラクターにも心躍るような気持ちになりました。
軽い感じでストーリーは動くし、とても読みやすいのですが、でもかなり勉強になりましたし、俳句がよりいっそう好きになりました。
とてもいい本でした。
今後も手元において、季語などを確認するときに紐解きたいと思います。
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