「わたしの週末なごみ旅/岸本葉子」を読みました。
『わたしの週末なごみ旅/岸本葉子著(河出文庫)』を古本で手に入れ、読みました。
2008年「ちょっと古びたものが好き」と2009年「週末ゆる散歩」の二冊の単行本について加筆修正し、写真を再構成したものとなっています。
2012年に初版発行されています。
最近、岸本さんの著書については何冊かご紹介していますが、この本は俳句についてのものではなく、主に骨董、アンティークなどで普段づかいできるようなものを岸本さんの思いのこもった解説で紹介している前半部分と、後半は柴又や谷中などを岸本さんが散歩して、独特の視線からその愉しみを書かれている、という構成になっていました。
前半のティーカップやその他器などを旅先の骨董品店に出向いて探す様子などは、著者のわくわくする気持ちや、その器がいつ頃のもので、どういう人が使っていたものか、などに思いをはせている様子が手に取るようにわかり、私も以前骨董市などに出かけていたのでとても面白く読みました。
高価なものや、貴重なものを求めるのでなく、自分の生活の中で“よろこび”と共に使っていくことのできるものを求めている著者の気持ちがよくわかりました。
掲載されていた写真を見ても、「なるほどねぇ」という感じ(#^.^#)
そして、後半はお馴染みの柴又や、谷中方面などにも出かけています。
あの有名な「夕やけだんだん」にも出かけていて、私も行ったあの観光地でもない、でも人が集まり、なんだかいい気分で歩き、コロッケを買ってビールを飲んだりするような雰囲気のところを紹介されていて、こういう散歩・・いいなと思いました。
読み終えて、骨董についても、以前のように骨董市などを探して出かけたくなりましたし、また東京の下町などをゆっくりと散歩してみることも復活させたいと思いました。
コロナ禍で、すっかりご無沙汰になっていました。
岸本さんの著書については、まだ俳句についてのものをストックしているので、また読みましたらご紹介いたします。
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