「ビートルズは終わらない/行方均」を読みました。
『ビートルズは終わらない/行方均著(シンコーミュージック・エンタテイメント)』という本を読みました。
著者はEMIミュージック・ジャパン最後の代表取締役で、2020年3月に亡くなられていて、この本はその6月に初版発行されていたものでした。
この本の中心となっているのは、世界最長の公認ファンクラブ「ザ・ビートルズ・クラブ」会員限定月刊誌「ザ・ビートルズ」に掲載された著者の原稿でした。
ファンも唸るというような東芝音楽工業時代から東芝EMI時代の話がいくつも語られ、しかも初代のビートルズ担当の高嶋氏や、私がビートルズを聞き始めた時代の担当石坂氏などのエピソードも続々と出てきて、ファンには興味深いことばかりでした。
著者は私よりも年上で、リアルタイムでビートルズを経験していて、その時の日本でのビートルズが特に著者が中学・高校生の頃なので実際に学生達の間ではどのくらいの人が聞いていたのかなどがわかりました。
最後に発売されたビートルズのアルバム「レット・イット・ビー」から聞き始めた私のようなビートルズ解散後世代とはかなり異なる著者のそれぞれの作品への評価・・けっこう驚きでした。
日本で人気のある「レット・イット・ビー」など歯牙にもかけない感じだし・・(^_^;)「サージェント・ペパーズ・・」への評価が著者にとってかなり高く(世界的にも高いのは事実)、さらにアルバム「ヘルプ」のB面に対する異常なくらいの嫌いぶり(^^;)
さらには、アルバム「ラバー・ソウル」に入っているジョンの曲「イン・マイ・ライフ」が日本では人気第二位だと知ると、著者はたいそう不満そうでした ^_^;
他のアルバム収録曲に比べると見劣りするようなことをおっしゃっていますが、・・私には「イン・マイ・ライフ」はビートルズ前半のジョンの曲の中でもかなりいい線いっているものだと思うんだけど・・。
アルバムの解説も米キャピトル盤も含まれ、私が夢中になって聞いていた頃に次々と出た「ロックン・ロール」「ラブ・ソングス」「レアリティーズ」などの今となっては「ありゃ何だったんだ」みたいなコンピレーション・アルバムについても解説がされていて、とても面白く読みました。
あの初代ビートルズ担当の高嶋弘之氏に対してガンガン「高嶋先輩っ、思い出してください」と興味深い質問をして、三代目担当の石坂敬一氏にも「一番好きな曲は何ですか?」などと信じられない“ベタ”な質問をしていました。
因みに石坂氏の答えは「今日の誓い」・・( ゚Д゚)・・「なぜですか」と聞くと「最初の“デケデン”がいいんだ」という・・ ^^; ふざけているのか本気なのかわからない答えが実にいいっ!
読みごたえがありました。360頁を超えるもので、倒れそうになりましたが、なんとか読み終えました。
私と異なる意見満載の本で、身体に堪えましたが、大好きなビートルズのことなので、なんとかなりました。
久しぶりに数日間ビートルズ漬けになり、今、頭の中を色々なアルバム・ジャケットがぐるぐる回っています(*^-^*)
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