「運がいいと言われる人の脳科学/黒川伊保子」を読みました。
『運がいいと言われる人の脳科学/黒川伊保子著(新潮文庫)』を古本で手に入れ、読んでみました。
2011年に単行本化されたものですが、元々は2009~11年発行の著作を加筆修正してまとめたものです。
いつもの黒川節がいつものように炸裂(^_^;)しておりましたが、特に私が気になったところを少し挙げてみます。
〇人は自分を被害者に見立てて怯えているときよりも、誰かをかばうために闘っているときの方が、何倍も強いのだと思う。
そう考えれば、かばう人がいる人はしあわせである。
という一文です。
同感です。
私も自分がピンチに見舞われ、大変なことになっているのに、後輩から相談を受けて親身になってアドバイスしたり、手助けしたりしている時は、何故か自分の窮地も忘れるように頑張っていました。
そして、そうすることが私自身を心強くしていたのです。不思議なことです。
〇国家的な非常事態のときに、総理大臣他が官邸に速やかに移らなかったことについて、国民や野党などが国会で責めた話が書かれていて、実際は集まるより早くITが進んだ今は公邸などにいても情報収集は出来るし、連絡も取れるのだという与党の弁明があった話でした。
この本にも書かれていますが、国民はその「沈黙」とも取れる、官邸参集までの時間に不安を感じたのであって、いち早く首相や関係大臣が集まる姿を見せることが国民を安心させるのだということなのです。
これにも同感しました。
プロは相手の視線で自分を見るのが大事。相手の立場を慮って相手を安心させるふるまいが大事なのだと思いました。
最後は
〇部下など、相手の失敗を「ちゃんと言ってただろう!」などと責めるのはどうか、という話でした。
「私も再度確認すればよかった」などと「〇〇すればよかった」と相手の責任を追及しない心遣いが大切で、逆に言うと、こういう言葉をかけてもらえる人になるのが大事だという・・そうだな、と頷いてしまう話でした。
いつものように“気づき”の多い本となりました。
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