「妖怪画談/水木しげる」を読みました。
『妖怪画談/水木しげる著(岩波新書)』を古本で見つけ、水木先生の素晴らしい妖怪の絵と共に読みました。
1992年第一刷発行となっていました。
水木先生と言えば私にとっては「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」がリアルタイムで経験し、かなり夢中になったものでした。
鬼太郎は漫画から入り、やがてアニメが始まるという経験。
悪魔くんも漫画の新連載からワクワクして読み、テレビ実写版が放映され、それも実に面白かった。
河童の三平は、テレビ実写版から入り、独特の古風な怖さのあるもので、これも夢中になって見ました。
そんな水木先生の、この「妖怪画談」は、水木先生が日本中のあちらこちらで聞いたり、実際に現地に赴いて採取した妖怪たちの絵が描かれていました。
その絵に古くからの言い伝えや、先生の考察なども加わり、前頁カラーの印刷で、読んでいるだけで充実した“妖怪体験”ができるような本でした。
鬼太郎にも登場した私達にお馴染みの妖怪もいましたが、地方に伝わるとても怖い妖怪や、ちょっと愉快な妖怪、いたずらする妖怪、騙すだけでなく、連れ去られてしまうような妖怪、ひどいときには命もとられてしまうような妖怪もいました。
妖怪たちは、森の中や川、海など、さらに日常生活をおくる中で見えたりするものもありましたが、今やその森などの自然もどんどん消滅し、妖怪も住みずらい世の中になったんだろうなぁと思いましたよ。
今の世の中は、妖怪よりも怖ろしい“人間”が都会のあちこちに生きている・・というようなことになっているのだと思います。
・・きっと、妖怪も逃げちゃうような残酷で非道な“人間”という生きもの・・。
私は、この妖怪図鑑とでも言えるような本を読みながら、上記のひどい人間よりも、妖怪に親しみを感じるくらいです。
もう一度妖怪たちの絵を見ながら今日は眠りに就きたいと思います。
« 俳句を詠んでみる_0424【 蒲公英の絮(たんぽぽのわた)のよう 軽き燗酒 】 | トップページ | 俳句を詠んでみる_0425【 春の空 小浜で自転車漕ぐ妻 】 »
「不思議&恐怖体験」カテゴリの記事
- 「冥界からの電話/佐藤愛子」を読みました。(2025.06.10)
- 俳句を詠んでみる_0453【 緑蔭 奥宮(おくのみや)に光刺す 】(2025.05.30)
- 俳句を詠んでみる_0440【 夏兆(きざ)す 金運守りの列 長く 】(2025.05.15)
- 俳句を詠んでみる_0437【 春惜む 釣石段に津波跡 】(2025.05.12)
- 「妖怪画談/水木しげる」を読みました。(2025.04.26)
「書籍・雑誌その2」カテゴリの記事
- 「荒木経惟の写真術」を読みました。(2025.07.10)
- 「夫婦脳/黒川伊保子」を読みました。(2025.07.09)
- 「どうせ、あちらへは手ぶらで行く/城山三郎」を読みました。(2025.07.05)
- 「玉子 ふわふわ/早川茉莉・編」を読みました。(2025.07.01)
- 「NHK俳句 今日から俳句/片山由美子」を読みました。(2025.06.28)
« 俳句を詠んでみる_0424【 蒲公英の絮(たんぽぽのわた)のよう 軽き燗酒 】 | トップページ | 俳句を詠んでみる_0425【 春の空 小浜で自転車漕ぐ妻 】 »
コメント