「対談集 失われた志/城山三郎」を読みました。
『対談集 失われた志/城山三郎著(文藝春秋)』を古本で見つけ、読みました。
1993年から1997年に週刊文春などに掲載された対談を集め、1997年に発行されたものです。
対談相手は、藤沢周平、浅利圭太、川盛好蔵ら、重鎮ばかり。
それぞれの対談相手がどんな人と付き合ってきて、若い頃からどのような志を持って、どう生きてきたか、そして現在はどのような状況か、などを自然体で聞き取り、対談をされています。
他の対談集とはちょっと異なり、妙に“へりくだった”ところも無く、インテリぶったようなところもなく、実に普段通りな感じの城山さんが、いつもどおりの質問をしていると感じ、こちらもまったく変な所に力が入らずに読めました。
ただ一人だけ様子が異なったのは、阿川佐和子さんだけ。
この人との対談だけは完全に阿川さんのペースでグイグイ押し切られ、「さっき言っていたことと矛盾していませんか?」みたいな阿川さんから質問に“タジタジ”でした(^^;さすが阿川さん。
内橋克人氏との対談の中で気になるフレーズがありました。
女性は森を守り、男性は自分のロマンを実現するために、破壊に回るというふうに、ついつい考えてしまう。
という部分でした。
男性は結局、自然とか、宇宙とかの摂理から見ると、それに刃向かって、みずからの秩序をつくろうとする。
・・・そうそう、こんな人ばっか・・。
だからある時代では英雄であり得たりするのだけど。
女性は自然や宇宙の摂理に準じて生きていき、男性の破壊欲求とは対峙しているようです。
自然保護や市民運動などを見ても女性の活躍が中心だという気がする・・と話されていました。
・・同感・・。
名誉を求める行為ではないし、金儲けでもない。
別のものに突き揺るがされて動く・・そんな感じです。
志とか、立派なものを仕立て上げるとか、そういう価値観とはまた別のところにある多面的な深さや、分厚さ、重さ、そういうものを重視、大切にする生き方に私も最近目覚め、動いているような気がします。
そんな気づきもありつつ、心に力強さを増したような読書になりました。
城山三郎さんの本は、小説でも、こういった対談でも、エッセイでも、自分の中に新しい気づきと、何か心強いものを得る感覚があります。
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