「東京藝大 仏さま研究室/樹原アンミツ」を読みました。
『東京藝大 仏さま研究室/樹原アンミツ著(集英社文庫)』を読みました。
この著者のペンネームは、三原光尋(映画監督)と、安倍晶子(編集者・ライター)の合作ペンネームだそうです。
どうりで、この物語、読んで行くと、まるで映画的展開だと感じました。
けっこう映像がどんどんと浮かび上がってくるのです。
建物、風景、登場人物、また出てくる色々な土地の様子なども実に映画的でした。
東京藝術大学という、この本でも出てくるのですが、東大に合格してもここは入れないという人もいる特異な大学、2浪、3浪は当たり前という大学の仏像の保存について研究する通称「仏さま研究室」での修了課題に取り組む学生達の様子を描いた作品でした。
学生それぞれの立場での章立てになっていて、ある意味ドキュメンタリーのような感覚で話は進むのですが、学生がこの大学に入るまでの様々な家族も含めた葛藤が事細かに描かれていて、ドキュメンタリーという枠内では収まらないような親子関係の話、男女関係の話なども含まれていました。
だから面白い。
思わず涙してしまう親子関係の話などもあり、またわざわざ遠方に模刻するための仏像を探しに出掛け、そこでの思わぬ人と人の繋がりなどもあって、けっこう長い物語でしたが、感情移入しながら読みました。
それぞれの学生が悪戦苦闘して過酷な修了課題に取り組む様子は、私には遠い昔日の青春ストーリーでした。
そんな時代を懐かしみつつ読み終えました。
« 俳句を詠んでみる_0512【 向日葵が迎えてくれた 鶴峯宮 】 | トップページ | 『仕事も人間関係も「すべて面倒くさい」と思ったとき読む本/石原加受子(かずこ)』を読みました。 »
「書籍・雑誌その2」カテゴリの記事
- 「考えないヒント アイデアはこうして生まれる/小山薫堂」を読みました。(2026.10.11)
- 「自註現代俳句シリーズ・11期42 村上喜代子集(社団法人俳人協会)」を読みました。(2026.10.08)
- 「作家の贅沢すぎる時間/伊集院静」を読みました。(2026.10.06)
- 「よそ見津々/柴崎友香」を読みました。(2026.10.03)
- 「やわらかく、考える。/外山滋比古」を読みました。(2026.09.29)
« 俳句を詠んでみる_0512【 向日葵が迎えてくれた 鶴峯宮 】 | トップページ | 『仕事も人間関係も「すべて面倒くさい」と思ったとき読む本/石原加受子(かずこ)』を読みました。 »



コメント