「名句鑑賞読本 -茜の巻-/行方克巳・西村和子」を読みました。
『名句鑑賞読本 -茜の巻-/行方克巳・西村和子(角川書店)』を古本で見つけて読みました。
1997年に刊行された「名句鑑賞読本」の新装版として2005年に発行されたものでした。
著者のお二人が名だたる名句を鑑賞していく形で進められて行く本でした。
私は特に西村和子さんがNHK俳句大会で選者としてテレビで見事に、そして愛ある解説をされるのが好きで、西村さんのお名前を見て、すぐに買い求めることにしました。
色々な名句鑑賞本でお見かけした俳句もありましたが、少し気になったり、ドキドキしたりするような句や、初めて見る俳句もありました。
ちょっとだけそれらを挙げてみます。
〇瀧落ちて群青世界とゞろけり 水原秋櫻子
・・・那智の滝の観瀑台に立って詠んだ句らしいのですが、「群青世界」という表現にただ驚きました。
〇一生の楽しきころのソーダ水 富安風生
・・・ソーダ水を飲んで楽しい頃の学生時代と、これを詠めるようになった世代の感覚が同時に感じられていい句だと思いました。
〇雪はげし抱かれて息のつまりしこと 橋本多佳子
〇雄鹿の前吾もあらあらしき息す 橋本多佳子
・・・上記両句ともになまなましく、作者の情念を感じさせ、今私が読んでもドキドキします。
〇妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る 中村草田男
・・・他の本でも何度もお見かけした句ですが(^^;なんだかいいですよねぇ。
〇万緑の中や吾子の歯生え初むる 中村草田男
・・・これも他の本その他教則本などでも繰り返し見た句ですが、なんといっても「万緑」という季語はこの句から始まり、あっという間に認められ、今や堂々の季語となった大元の句で、やはりとても力のある句だと今でも感じます。
というわけで、どの句もどの句も衝撃を受けるような句でした。
今後の参考にもなります。
この本は机上に置き、折に触れ勉強したいと思います。
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