『「忘れる」力/外山滋比古』を読みました。
『「忘れる」力/外山滋比古著(潮文庫)』を古本で見つけて読みました。
2011年に刊行されたものを2022年に文庫化したものでした。
著者・外山滋比古氏の学生時代からその後に至る間に経験したこと、気づいたこと、実践したことなどが淡々と、しかも題材豊富に書かれていて、氏はつい今の今までこうと信じてやってきたことでも、人から言われた(先生や周囲の声など)ら、すぐにバッサリとやめてしまって、それまでとは全く正反対の行為・行動をしたりしています。
読んでいて「極端な人だなあ」と何度も思いましたが、それが氏の最大の特徴かもしれず、さらに次々と新しく始めたことで成果・結果を出していくのです。
学校では陸上競技に目覚ましい活躍をしていたのに、先生に「外山は競技のために学校に入ることができたのだ」と言われると、きっぱりとスポーツをやめて、勉学に励み、学校でも一番の成績を収めたりしています。
結局、様々なことに才能があったのだと思いますが、特に「ことばの旅」という章での、日本語と外国語の違いなどについてふれている部分などには、なるほどと感心し、驚くことばかりでした。
頭の回転が常人ではないのです。興味の対象もあらゆる方向に向いていて、今後このような人が日本に現れることがあるのだろうか、とも思いました。
言文不一致という項目での、日本のことばは書くのと話すのとは別々の発達をしてきたので、文章は漢文の流れをひいた文語、そして話すことばは和語中心の口語であるということを書かれていました。
それが開国してみると、どんな問題が起こったのかと縷々書かれていて、興味深く読みました。
外山氏の本は、いつもスラスラと読めてしまうのに、深いことがあちらこちらに散りばめられていて、どの本も「知」の塊のようで、今回も読後になんだか自分も知識が充填されたような気になりました(^^;・・気のせいなんですけどね。
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