映画「旅と日々」を見ました。
映画『旅と日々/2025年 日本 監督・脚本:三宅唱 原作:つげ義春 出演:シム・ウンギョン、河合優実、高田万作、斉藤陽一郎、松浦慎一郎、足立智充、梅舟惟永、堤真一』を見ました。
つげ義春の「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作としているそうです。
冒頭の河合優実さんが出てくる海辺の様子が前者「海辺の叙景」だと思いますが、これは映画の中で上映される映画となっていました。
これだけでも十分に今までにない不思議な、なんでもないし、なにごとも起こらないようで、なんでもあるし、なにごとかが進行しているという映画が上映されているというシーンがこの映画の中で進行していくのでした。
要するに劇中劇の映画版です。
で、その映画の脚本家が主人公の女性で、今度は「ほんやら洞・・」の方が本編で繰り広げられるという展開でした。
こちらも主人公がものすごく田舎で、しかも雪深い地方に出掛け、宿泊しようとしたら、どこも満員。
結局、山奥のボロボロの一軒家に主ひとり(堤真一)という・・なんだかなあ・・というところに泊まることになります。
こちらも、何もないところで何も起きない、というような展開なのですが、実際には何ごとかが起こります。それも説明しようのないことですが、主人公のシム・ウンギョンさんと堤真一さんの絶妙なやり取りと不可解な行動が全てという感じで、面白くないのかというと、これが面白い(^^;
私たちの心の中にいつもある不安や、孤独感、無情で冷たい空気・・そんなものが提示されているようで、なぜか引き込まれてしまい、中に入り込んでいる自分を感じました。
一番驚いたのは、あの堤真一さんが、ものすごい“訛り”のセリフと、見事な役作りで、どこからどう見ても田舎の“こ汚い”おじさん(おじいさん)にしか見えないのです。
この役作り無くしてこの映画は成り立たないと思いました。
見る価値のある静謐な映画でした。
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