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『写真で俳句をはじめよう/如月真菜(著)押山智良(写真) (ナツメ社)』を読みました。
“すぐにできる!イメージがふくらむ!”とサブタイトルに書かれているように、テレビ番組の「プレバト」でやっているような<写真>からイメージする<俳句>を詠んでいく。
そして、紙媒体でもネット上でも写真と俳句を一緒に発表していく、そんな形での俳句づくりの楽しさを説いた本でした。
著者・如月真菜さんは辻桃子氏に師事。2002年に「童子賞」受賞。NHK文化センターの講師などを経て俳句関連の著書も出されている方。
写真を担当された押山智良さんは、広告撮影プロダクションを経て、オシヤマスタジオの代表、日本の伝統的文化や風景を数多く撮影されている方です。
そんなこの本は妻が古本で見つけてくれたもので、2008年発行のものでした。
写真と俳句の組み合わせって、とても相性がいいと思うのです。
以前、森村誠一氏の著書「写真俳句のすすめ」をここでご紹介したことがあったのですが、私も実際に今やってみて、自分のイメージがふくらみ、俳句づくりに役立っていると感じています。
さらに今回ご紹介するこの本では、写真の専門家が共作しているので、細かく撮影のテクニック、効果的な手法まで書かれていて、“至れり尽くせり”です(^-^)
撮影のポイントと、俳句については初歩的な“決まりごと”から季語の選び方、どんなところから題材を持ってくるのかまで書かれていました。
俳句初心者からやっと脱出できそうな今の私にはとてもありがたいアドバイスがいっぱいでした。
現在、私は俳句をその場で作り出すこともあるし、色々な所に行って写真を撮ったり、身の回りの写真を撮ってそこからイメージを拡げて俳句を作ったりもしています。
そしてその写真を活かしてブログとFacebookに俳句を発表しています。
もちろん「いいね!」が付けばとても励みになるし、写真と俳句は“切っても切れない”関係になっています。
私のように、ある日突然「俳句を作ってみよう」なんて思った方がいらしたら、写真と俳句のコラボレーション、ぜひにとおすすめ致します。
佐野厄よけ大師で御籤を引いて初めて知った「鯤鯨(こんげい)」という言葉を用いて一句。
【 栃の花 鯤鯨(こんげい) 既に我が鉤(はり)に 】
《背景》季語:栃の花[初夏]
栃木県佐野市、佐野厄よけ大師でおみくじを引いたら、「冬の木も春の到来とともに再び芳しい花が開く『鯤鯨(こんげい)』が大きな波に乗って現れ【挙鍼禄真】なんと我が鉤に掛かっているぞ」と記された≪大吉≫を引き当てた。
妻が「その『鯤鯨』というのはもう既に作り上げた家族のことなんじゃないの・・今が幸せの瞬間と考えてみれば?」と言われた。
【鯤鯨(こんげい)】:荘子の著書に記された北の果てにいるという幾千里あるのかわからない魚で、竜に変化し、風を起こし、雲を呼び、巨大な波を巻き起こして川底から一気に天に登るという。
最高の幸運の象徴。
『実践 「お題別」俳句の練習帳/神野紗希著(池田書店)』を妻が古本で見つけてきてくれました。
早速、“ドリル式”になっているこの参考書、やってみました。
一見簡単そうに見えましたが、やってみると俳句作りの勘所が確実に押さえられ、しかもかなり俳句作りに長けている人でも正解できないような難問がいっぱい!
で、それを考えているうちに、ありきたりの俳句ではない“いっぱし”の俳句を詠めるくらいの力がついてくる・・そんな内容でした。
もちろん初心者の私には“超難問”が目白押し。
自分の考えが“そこまで及んでいなかった”と気づかされるのでした。
ふるさと、父母、青春、時事、旅、人生、手紙・・など毎日様々な項目について学んでいくので、“痒い所に手が届く”ような俳句のジャンルを網羅し、突き詰めていくこの内容はなかなかのものだと思いました。
道は遠く、険しいと感じる本でした。
でも頑張ります。
『新編 日本の面影/ラフカディオ・ハーン著 池田雅之訳(角川ソフィア文庫)』を古本で見つけ読みました。
私が読んだこの本は、2025年発行で52版を重ねています(2000年初版発行)。ベストセラーです。
池田雅之氏の訳文はとても読み易く、ラフカディオ・ハーンが日本に来て見るものすべてが珍しく、感動的であった様子がとてもよくわかりました。
朝ドラの「ばけばけ」は、このハーンの「日本の面影」をかなり読み込んで数々のシーンが作られていたのだということも実感しました。
特に松江に着いて宿泊し、翌日の朝旅館で聞いた“米をつく”音や、通りを行く物売りの声、時々刻々変る風景などの様子もテレビで見たままに書かれていました。
ドラマでは佐野四郎さんが扮した島根県知事との出会いの様子、ハーンが赴任した学校での西田千太郎(吉沢亮さんが錦織友一として演じた)がハーンを支える様子などもあのドラマのままでした。
今までラフカディオ・ハーンの本を何冊か読み、朝ドラでも感じていた日本人がほとんど感覚として忘れている日本人の生活、振る舞い、ある種宗教的な所作、海・山・川などの自然風景その他良いところをあらためてしみじみと感じることが出来ました。
今まで出雲、松江には三度旅をしていますが、もう一度行ってみようと妻と話をしているところです。
ドラマに出ていた寺社で、未だ訪ねていないところもありましたし、松江に漂う不思議な空気感をまた感じてみたいと、この本を読んでますます強く思いました。
ハーン同様に、今まで訪ねた時にも不思議なことがいくつも起こりました。
さらにハーンの本を何冊か読み返して、あの旧居、記念館にも訪れてみたいと思います。
その時はまたここにその様子についてご報告したいと思います。
『より道 わき道 散歩道/河合隼雄著(創元社)』を古本で見つけて読みました。
毎日新聞に連載したタイトル同名のコラムの他、65編のエッセイが収録されたものです。
掲載されている文は1980年代から2000年に入る辺りのものでした。
臨床心理学者であり、文化庁長官も務められた著者による40年~20数年前までの人々の心の中で起こっていること、そしてそれらの変化する様子、さらに治療行為に際して心に色々な問題・課題を持った人との接し方についても丁寧に真摯に書かれていて、頭が下がりました。
また、それぞれの国による論理、考え方など外国との差異も書かれていて興味深いものがありました。
著者が興味を持っている神話については、日本と似通っている神話を持つ国と、まったく異なるような神話を持つ国の成り立ち、現在の姿などにもふれていて、著者のどこまでも広がる探求心、未知の事象に対する知ろうとする姿勢にも常人ならぬ意欲が感じられ、頁を繰るたびに驚きと発見がありました。
著者は2007年に亡くなられていますが、この本にまとめられたものを読むだけで大海に乗り出すような気持ちになりました。
それぞれが短い文のコラム、エッセイになっていますが、どの文も人の心模様、気持ちの持ち方、物事の考え方について大きなヒントがたくさん書かれていました。
度々手に取って振り返り、自分の考えをニュートラルにするために役立つものだと感じました。
『今日の俳句 -古池の「わび」より海の「感動」へ- /金子兜太著(知恵の森文庫)』を古本で見つけ、読まずにそのままになっていたのですが、今、俳句関係の本を立て続けに読んでいる最中だったので、その勢いで読みました。
1965年に光文社から刊行されたものを2002年に文庫化したものです。
1965年当時にこの内容は既成の俳句感には大衝撃だったのではないでしょうか。
雪月花、有季定型、主に老人の慰み・・といった当時の俳句感に大きな風穴を開けたのではないかと思われます。
ただ、私も二年前から色々な過去(大正・昭和初期)の俳句集を読んできた中では、けっこうチャレンジングで今見ても斬新な句はかなり多かったと思います。
でも、そういった前衛的とも言える俳句も金子兜太の唱える俳句とは異なる趣きがあって、金子兜太の俳句はまさに心の中なる魂の叫びのような感覚です。
私もそれを目の当たりにすると、大きく心が動くのですが、でもこうして本となり、季語自体の有る無しにこだわることもなく、題材はどんなものでも“アリ”、そして後半に至っては、難解過ぎて、どう読んでも意味不明なものも多く、最後は“お手上げ”でした。
その“精神”は見倣うべきこと多く、感動も大きな作品が多くありましたが、私の句作の基本的な姿勢はもうちょっと自然や季節に身を泳がせ、そこに感情を乗せるような形で行こうと思いました。
『角川春樹句会手帳/佐藤和歌子著(扶桑社)』を古本で見つけ、読みました。
2009年初版第一刷発行となっておりました。
タイトルに謳われている「角川春樹」氏が出所し、その春樹氏を囲み、様々なジャンルの著名人を毎回呼んで、氏の弟子を常連として句会を開き、その様子を末席に居る著者・佐藤和歌子さんがこの本で実況中継的に記しているという・・そんな本でした。
真っ先に驚いたのは、角川春樹氏の句を読み解く力でした。
どこが弱いのか、なぜその季語が不自然なのか、説明に過ぎる部分の指摘、他者の句を修正するときには、その句がいちばん言いたかったことを加味して、素晴らしい形にしてしまう。
そしてどうしようもない句には一刀両断どころか、完全に“とどめを刺す”のでした。
角川氏の批評に反論できた人は殆ど無く、ただ項垂れ、あわててペンを取り、指摘事項をメモするのでした。
句会のあとに女を待たせているので、酒席に酒も飲まずにさっと逃げるように去る角川氏の様子も度々書かれていましたが、俳句については他の追随を許さぬ力量を見せつけるが、その行動については横暴で狂暴で、悪辣な氏の様子がつぶさに露わになるのでした。
しかし、あれだけ酷評されたのに、常連の弟子達も徐々に俳句の腕を上げていく様子がなんだかうれしい。
ぐいぐい引き込まれて読みました。
怖い人だけど、基礎的なことをしっかりと相手に伝え、それはまったくの“ごもっとも”な指摘でした。
私の心にも突き刺さりました。
今後の参考にさせていただきます。
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