「愚の力/大谷光真」を読みました。
『愚の力/大谷光真著(文春新書)』を古本で見つけ、読んでみました。
著者、大谷光真氏は浄土真宗本願寺派第24代門主、著書も多数あるようです。
2009年に第一刷発行されたものでした。
浄土真宗の信徒でなくとも親鸞聖人の教えがわかるように、やさしく書かれていました。
後半、宗教的に深いところまで入っていくと、理解が届かないこともありましたが、それでも人が生きていくうえで基本的な考え方については「そうかもしれないな」と思うことがたくさんありました。
特に今や世界的な世相がそうなっていますが、人間が中心となった物事の考え方が地球全体をおかしくしているというような部分には同感するところ多かったのです。
人間がリード(管理)して世界を地球を運営していくことなど、“思い上がり”も甚だしいと、日々ニュースなどを見ていて思います。
また、現代において「豊かさ」とか「成功」は、自分の視野をせばめる(都合の悪いものは見ないで満足したふりをする)ことでかろうじて成立している・・という話にも共感しました。
視野の狭さが社会全体に行き渡っている、という言葉には胸を痛くする人もいるかと思いますが、その意味さえわからない人も多いような社会になっていると私も感じます。
スピリチュアルなことや、癒しブームなどは、割り切れないことを割り切ったことにして思考停止する危うさがある、という考え方にも「そうだと思う」と思わずつぶやいてしまいました。
「あなたに霊がとりついている」などと、悪者を仕立て上げて責任を全部押しつけるようなことにも十分注意しなければならないと感じました。
また安易な癒しを救いとするようなすぐに解答が得られるものにも注意が必要です。
私もそうですが、今や「不安の時代」に人は生きていると思います。
不安であっても、それを安易に簡単に解消しようとはせずに、不安に耐えることが必要であると書かれていましたが、やはりそうだと思いました。
そこで浄土教の教えの「凡夫」や「愚者」の自覚が一助になるのだと書かれていました。
浄土教にふれることなどほとんど無い人でも読んでみれば「なるほどね」と思うことの多い、しかも自分の考え方について勉強になる本でした。
« 俳句を詠んでみる_0773【 赤い薔薇 今や咲くらん 生き生きと 】 | トップページ | 俳句を詠んでみる_0774【 青楓(あをかへで) 緑鳴らす 東光院 】 »
「心と体」カテゴリの記事
- 俳句を詠んでみる_0802【 寺まゐり 山あぢさゐが 参道に 】(2026.06.06)
- 俳句を詠んでみる_0796【 写経する 妻の背伸びて 夏座敷 】(2026.05.31)
- 「旅立つあなたへ -自分を愛するための20章-/五木寛之著(毎日新聞出版)」を読みました。(2026.05.25)
- 俳句を詠んでみる_0784【 虎が雨 背に鍼を打つ 施術受く 】(2026.05.19)
- 俳句を詠んでみる_0775【 浅き夏 鐘撞(かねつき)堂へ 登り行く 】(2026.05.10)
「書籍・雑誌その2」カテゴリの記事
- 「まさかジープで来るとは/せきしろ×又吉直樹」を読みました。(2026.06.02)
- 「田中水桜季語別全句集/田中水桜(梅里書房)」を読んだ。(2026.05.30)
- 「日々談笑 -小沢昭一的人生- /小沢昭一」を読みました。(2026.05.28)
- 「旅立つあなたへ -自分を愛するための20章-/五木寛之著(毎日新聞出版)」を読みました。(2026.05.25)
- 「プロ野球、あの名選手の「最後の1年」がすごい!/飯尾哲司」を読みました。(2026.05.23)
« 俳句を詠んでみる_0773【 赤い薔薇 今や咲くらん 生き生きと 】 | トップページ | 俳句を詠んでみる_0774【 青楓(あをかへで) 緑鳴らす 東光院 】 »



コメント