「気張る男/城山三郎」を読みました。
『気張る男/城山三郎著(文春文庫)』を古本で読みました。・・と言いたいところですが、途中で挫折しました。
初出誌は、文藝春秋に1999年~2000年にかけ連載され、その後同じ2000年に単行本化されたものです。
文庫化は2003年です。
十歳にして赤貧から志を持って家出。
銀行、鉄道、紡績、ビール会社など、次々と創業し、“西の渋沢栄一”と言われた「松本重太郎」の生涯を描いた長編作でした。
中盤まではなんとか読み進みましたが、なんというかこの主人公に共感してついていくような気持ちになれなかったのです。
次から次へと目端を効かせて奔走し、新しい商売、事業を興すのですが、その目的がよくわからなかったのです。
立身出世物語の中で突っ走り続けた男の潔い生涯そこにあるという結論がやがて出てくるのでしょうが、そこまで私自身がもちませんでした。
あまりにも急に次の一手に打って出て、周囲の人達のことをどう思い、どんなふうに使っていったのか、というのも駆け足で書かれていて、私の読み取り方が悪いのかもしれませんが、理解が及びませんでした。
どんどん疲れてきて、途中でギブアップしました。
佐高信さんが解説を書かれていましたが、私が辿り着かなかったところで描かれていたのは、著者城山三郎さんがそのひと言を書くためにこの小説をものにしたという部分でした。
自らの創設した第百三十銀行が苦境に陥った時、それを助けようとした安田善次郎に会った主人公松本重太郎は、個人資産について、「それは、みな出しなさるか」と問われ、「悉皆(しっかい)出します」と答えるのでした。
現在にはいない人間の品格を感じる松本重太郎を描きたかったのでしょう。
ちょっと豪雨被害後、精神的にも体力的にも衰弱気味な私にはヘヴィーだったのかもしれません。
また心身充実した時に読めるかもしれません。
今回は中途半端ですが「気張る男」の読後感を書きました。
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