「よそ見津々/柴崎友香」を読みました。
『よそ見津々/柴崎友香著(日本経済新聞出版社)』を古本で見つけて読みました。
2010年第一刷発行の本で、内容は2004年から2010年にかけて作者の書いた文を様々なジャンルに分けてまとめたものになっていました。
350頁もあるので、一つひとつの文は軽く面白いものが多いのですが、読み切るのは大変でした。
大阪生まれの著者が東京に出てきての違和感みたいなものについて書かれた文なども、とても素直に自然に書かれていて読みやすいものでした。
大阪の蝉と東京の蝉、料理のことなど色々書かれていましたが、親戚の子が書いているようなそんな気分で読みました。
旅行についての行動力などについても、こんな人私の周りにもいるよ、という感じ。
この本に載っているエッセイを書かれている時点で、カメラはフィルムカメラを好み、今やそんな人は数少ないわけですが、そんなことどこ吹く風なのがよかった。
2026年の今現在、“コスパ”だ“タイパ”だ、“映え”だなんだかんだで、つまならくて理屈っぽいヤツばかりの世の中、堂々と潔くて私も清々しました。
そして、この本のような自分の気分だとか、ふと思ったことなどをこうして文章にして著すことなど、もうあと五年もしたら出来ない人間だらけになると思います。
AIに頼めば、って思っている輩もどんどん周囲に増殖してきている。
いろいろ頼っていると、どんどん技量が落ちます。
しかも、自分で苦労して何かを生み出すという人としての醍醐味さえも忘れてしまいます。
そういうことをこの本を読みながら考えてしまいました。
最近、日々そんなことが頭の中をよぎり、なんか暗い気分になることが多いのです。
だから外に出て何かを見てきたり、それを文にしたり、俳句にしてみたり、そんなことが大事なのだと思わせてくれたのがこの本になりました。
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