映画「カーテンコールの灯(あかり) Ghost light」を見てきました。
映画『カーテンコールの灯(Ghost light)/2024年 アメリカ 監督:ケリー・オサリヴァン、アレックス・トンプソン 脚本:ケリー・オサリヴァン 出演:キース・カプフェラー、キャサリン・マレン・カプフェラー、タラ・マレン、ドリー・デ・レオン』を見てきました。
割と小さな独立系の作品でありながら、なかなかの力作というか内容は濃く、家族や仲間との滲み出るような深く情愛あふれる映画でした。
それぞれに心に傷を負った家族三人の物語なのですが、夫・妻・娘の配役は三人とも実の家族という・・驚きの“そのまんま”キャストです。
この三人家族にはさらに長男がいたのですが、不幸な亡くなり方をしていて、その亡くなり方がシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」のロミオ的な亡くなり方をしていて、この事件が家族に重い影を落としています。
建設工事現場の作業員をしている主人公はもう年配なのですが、精神的にもつらい状況で、仕事も追われるような状態になりつつあり、悩みの淵に居るときに半ば強引に地域のアマチュア劇団に参加することになってしまい、そこからこの映画のストーリーは急展開を見せます。
家族の状態が悪くなりつつある中で、素人ながら次第に劇団での活動に生きる意味を少しずつ見出していく主人公。
そこで演じる演目はなんと「ロミオとジュリエット」で、脇役から入っていったのに、突然の配役変更でロミオ役に。
超年配のロミオとジュリエットとなるのですが、最後の勘違いの死のシーンには現実と重ね合わせてしまうことになり、精神的に耐えられず、いったいどうなっていくのだろう・・と見ているこちらは気をもみます。
家族に劇団活動をしていることがバレてからの家族関係も繊細で見応えがあり、娘との関係回復なるか、と手に汗握ります。
そして、エンディングの「ロミオとジュリエット」本公演。
どうしても出来なかった「死のシーン」を主人公は演じられるのか、もう自分も家族になったような気持ちで見守りました。
そして劇団員の仲間達との関係も心動かされました。
もう涙なしには見られないエンディング。いい映画でした。
私が求めている映画、物語はこういうものだとあらためて感じました。
ストーリーと共にロミオとジュリエットが進行していく見事な展開、ぜひ映画館で見てほしい作品だと思いました。
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