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2025/07/06

俳句を詠んでみる_0488【 竹落葉(たけおちば) 半ば死んで 生きるを知る 】

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今の自分の状態って半分死んでいるんじゃないか、と思い一句詠みました。

【 竹落葉(たけおちば) 半ば死んで 生きるを知る 】

《背景》季語:竹落葉[夏]
夏の季語「竹落葉」は“竹の秋”の終わり、さやさやと新緑になった竹林では、ひるがえるように落ちる竹の枯葉が散る。
青々とした竹林の下には竹落葉が深く積もっている。
そんな様子を見て、今のこの歳の自分を思った。
社会上でも、身体の状態でも、世の中、人との関係でも、半ば死んでいるようだけど、そうして生きている自分を知った。

 

2025/07/05

「どうせ、あちらへは手ぶらで行く/城山三郎」を読みました。

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『どうせ、あちらへは手ぶらで行く/城山三郎著(新潮社)』を古本で見つけ、読んでみました。
1927年生まれで、2007年に亡くなられた城山三郎氏の最晩年まで綴られた手帳を次女の井上紀子さん(※長女弓子さんは生後数ヶ月で早逝されている)が、父の心の内を垣間見るのを娘とはいえできぬことと思い、ためらいながら最終的にこの本として成立させたものです。

発行は2009年となっておりました。

最愛の奥さんが倒れる前年から、著者の最晩年まで、手帳には自らを励ますような言葉も多々見受けられ、でもあの著書「そうか、もう君はいないのか」でも読み取られた抑えがたい悲しみも、何度も何度も綴られていました。

そして城山三郎さんご自身の老いとの葛藤も。
城山さんの手帳に書かれたメモからこの本は出来上がっているのですが、鍵や、招待状、帽子にコート、待ち合わせの場所など、物忘れのひどさの様子もわかりました。

また、体重についても書かれていましたが、奥さんが亡くなられてからは体重の減少があり、読んでいるこちらも気になりました。

お好きだったゴルフのスコアも、悪くなっていく様子がわかり、最後の方はスコアも書かれていませんでした。

日々、自分を励ますだけでなく、「これでいいんだ“鈍鈍楽”で生きよう」という晩年をなんとか気持ち安らかに過ごそうという自分へ言い聞かせるような部分もありました。
あと何年かしたら私も同様の境地になるのかもしれない・・と思いました。

城山さんの作品は何冊も読み、このブログでも読後感を何度かご紹介していますが、晩年の執筆する様子もわかりました。

緻密で事前の調査作業は大変なものだろうと思ってはおりましたが、執筆の“裏側”も垣間見ることができて、うれしくもありました。

ますます城山三郎という作家を好きになりました。

 

2025/06/19

俳句を詠んでみる_0472【 炎暑に 古き職場へ 映写のよう 】

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今はもう部外者となった場所に行ったときに感じる人々の動きを詠んでみました。

【 炎暑に 古き職場へ 映写のよう 】

《背景》季語:炎暑[夏]
確認したいとがあって、以前居たことのある職場に足を運んだ。
懐かしいような感覚も失せ、仕事に従事している人達も知らない人ばかり。
何かに投影されている映写を見ているような気持ちになった。
自分に関係のない異世界にいるようだった。

 

2025/06/11

俳句を詠んでみる_0464【 世の不穏に 安居(あんご)し 句と対峙する 】

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この一年で自分や社会の出来事と対峙するには句作が不可欠と感じ、その気持ちを詠みました。

【 世の不穏に 安居(あんご)し 句と対峙する 】

《背景》季語:安居(あんご)[夏]
旧暦4月16日~7月15日の90日間に渡り、仏教の僧が一室に籠り、修行をすることを安居(あんご)という。
釈迦が雨期の間に弟子を修行に専念させたことがはじまりだという。
俳句では、梅雨の時期に部屋にこもって何かに打ち込むことも広く「安居」としてとらえている。
私も心穏やかでない事ばかりの社会に句作によって心の平安と安寧を保つことにした。

 

2025/06/07

俳句を詠んでみる_0461【 風吹き 天竺牡丹に 耳寄せる 】

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去年と同じところにまたダリアが咲いた。別名“天竺牡丹”という。
じっと見て一句詠みました。

【 風吹き 天竺牡丹に 耳寄せる 】

《背景》季語:天竺牡丹[夏]
庭に一輪のダリア(天竺牡丹)が今年も咲いた。
その名にある“天竺”から釈迦の声でも聞こえそうな気がして、耳を寄せてみた。

 

2025/05/24

「人生はドンマイドンマイ/美輪明宏」を読みました。

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『人生はドンマイドンマイ/美輪明宏著(家の光協会)』を古本で手に入れ、読んでみました。
2013年第一刷発行となっていました。
2010年から2013年にかけて月刊誌「家の光」に連載された「美輪明宏の人生相談」をまとめたものでした。

人生相談といっても、美輪さんが相談にのっているわけですから、通常の相談者に“寄り添い過ぎる”ようなことは勿論ありませんでした。

自分の不幸を人のせいにする

結婚したらあとは思うがままの人生になると思ったのに・・

放蕩息子や孫、浪費する娘、ゴミ屋敷になるくらい整理の出来ない身内について

金銭問題を起こす身内に対する不満

などなど、次から次へと来る相談に対しては、その多くの回答で「あなたの考え方、行動が間違っている」「もっと感謝して生きろ」「あなたのことなんか世間は気にしていない」など(^_^;)、けっこう“一刀両断”で返り討ちにしているパターンが多かったのです。

時には慰めたり、元気づけたりすることもありましたが、ちょっと今どきの相談とは様相が異なっておりました(^^;

でも、それでいいんじゃないか、とも思いました。
最近はちょっと“腫れ物に触る”ような相対をする先生が多すぎるような気もしてきました。この本を読んで。

なんか似たような記憶があるな、と思い起こしてみたら、伊集院静さんの人生相談も遠慮会釈なしに、歯に衣着せぬものだったなあと。

タイプは異なりますけど。

伊集院さんは、バンバン背中を叩いて「しっかりせいっ!」という感じですが、美輪さんの方は「人生なんてこういうもの、諦めるところはあきらめ、淡々と進みなさい」という感じなのです。

ただ、普通の人生相談とはちがって、お二人からの回答は、確実に相談者にとって方向性が示されていると思いました。
私にとっても、「そうか、そう考えればいいんだ」と思うことがいくつもありました。

古い本でしたが、身を乗り出して読みました。

 

俳句を詠んでみる_0447【 庭涼し 煩わしきこと そこに置き 】

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静かに生きていても、煩わしいことは次々に起こる。そんなときに庭に出て一句詠んだ。

【 庭涼し 煩わしきこと そこに置き 】

《背景》季語:庭涼し[夏]
雨が降ったかと思うと、暑い日が続いたりする。
そんな中、庭に出ると草花が風になびき、すっと涼しさを感じる時がある。
煩わしいことも、ひとときは忘れて庭を気分良く歩いてみる。

 

 

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2025/05/11

俳句を詠んでみる_0436【 春霖(しゅんりん)の金華山 遥拝となり 】

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船で渡り、詣でるつもりだった金華山。欠航となって・・。

【 春霖(しゅんりん)の金華山 遥拝となり 】

《背景》季語:春
春の長雨、春霖。
霊峰・金華山黄金山神社特別昇殿参拝のため、翌朝の渡航目指して前日に“前乗り”で対岸の宿に。
しかし、こんなに晴れているのに予報では翌日はかなり強い雨という。
海流が複雑でちょっとしたことでも欠航してしまうと言われ、ドキドキして朝を待つが、無念の欠航。
ツアーの皆は、その昔は女人禁制であった金華山の女性のための対岸に設けられた「金華山詣一の鳥居(※天保十四年建立)」まで出掛け、雨の中、『遥拝』することになった。
ツアー第一の目的が叶わず残念だったが、その後の代替案に向けての皆のプラス思考が素晴らしかった。

 

 

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2025/05/06

俳句を詠んでみる_0434【 春の雨が添う 休日の憂鬱 】

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雨の降る休日、心配ごとがやってきて・・という句。

【 春の雨が添う 休日の憂鬱 】

《背景》季語:春の雨[春]
きょうは休日だ。のんびりしようと思っていると、ちょっと良くない知らせや、心配ごとが舞い込む。
気づけば、外は雨。
そんな気持ちに添うようにそぼ降っている。

 

2025/04/23

俳句を詠んでみる_0421【 薔薇に惹かれ 棘に刺され 堕ちてゆく 】

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齢かさね、それに伴い得た真理について詠んでみました。

【 薔薇に惹かれ 棘に刺され 堕ちてゆく 】

《背景》季語:薔薇[夏]
奇麗だと思って近づき、風に揺れる姿に親しみを感じ、身近にも思えるようになり、手で触れようとしたら棘に刺される。
何度かそんな経験をしているのにまた・・。

 

 

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