「よくわかる土中環境/高田宏臣」を読みました。
『-イラスト&写真でやさしく解説- よくわかる土中環境/高田宏臣著(PARCO出版)』を読みました。
もともとこの本の存在も、著者高田宏臣氏(環境土木研究所 NPO法人地球守)のことも存じ上げていなかったのですが、私の通う鍼灸院の先生が、私とよく話をする中できっと興味があるだろうと、この本を貸してくれたのでした。
先生お見込みのとおり ^_^; たいへん興味ある内容でした。
近年、温暖化その他の影響か、大雨のあとの土砂災害が日本中のあちらこちらで起こっています。
一番記憶に鮮烈なのが、あの熱海の土石流被害でした。
この本にふれるまでの私は、大量の雨と、あのメガソーラー建設などで樹木の伐採が行われたことからこの災害が起こったのだと思っていましたが、実はこの本を読むと、まだまだ“根が深い”ことがわかりました。
冒頭から驚くのですが、あの熱海の被害を見て、現地に出掛けて行った小学生が書いた研究レポートの写し(※あまりにも良く出来ていて大人でも書けないような深い内容になっていた)からこの本が始まるのです。
あとは、写真と図も用いてわかりやすい著者の研究結果、また、実際に試してみた改善方法の結果が記されていて、素人の私が読んでも実にわかりやすい内容でした。
簡単にいうと、山のてっぺんの尾根は岩が盛り上がってできていて、それが草木に覆われて、木々が根っこで包み込み、岩の隙間にも根っこや“菌糸(※これもすごく大事)”が入って、そこを伝う水は山全体に浸みわたって草木を育て、そして谷に湧きだす。
その土中環境が日本の多くの地でくずれているというわけです。
菌糸や木の根は、水が上から下へと流れるだけでなく、下の水分を上にひっぱりあげて、森はいつも乾かずしっとりしている、さらに余分な水は下に行って谷のに湧きだすので、川の水は雨がしばらく降らなくてもいつまでも変わらずに湧き続けるのです。
谷の上の方が埋め立てられたり、川がコンクリートになったり、砂防ダムが出来ることによってさらにまた被害が出たりもしている現状についてもつぶさに現地の状況を調べ、この本に書かれているのでした。
まずはお寺や幼稚園、民家の周囲などから色々な試みをして、かつての土中環境を取り戻す実験的なことも実例が示されていますが、小さなことなのに意外と効果はすぐに見えてきたりもしています。
私達、市民を含めて土木関係の専門家が今後取り組みを方向転換して、かつてあった土中環境回復を目指せないものだろうか、と強く感じつつ読了いたしました。













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