仲良くしている中学時代の担任の先生から「おい、ジョージ・シェアリングって知ってるか?きょう、友達から聞かれて知らなかったんだけど」と電話があり、「きちっとしたピアノを弾く人で、折り目正しいジャズの人です」と答えた記憶のあるシェアリングについて一句詠みました。
【 夏木立 明鏡止水 シェアリング(George Shearing) 】
《背景》季語:夏木立[夏]
イギリス出身の盲目のピアニスト、ジョージ・シェアリング。
ジャズだけでなく、クラッシック作品も演奏し、ラテンの世界まで表現する彼の演奏、楽曲は、他の Jazzプレイヤーと一線を画し、荒くれることなく、確実なプレイと折り目正しい印象の作風、演奏が際立ち、“揺れぬ芯”のようなものを感じる。
彼は心を落ち着けて良いメロディーを味わいたい時、清々しい気持ちになれる音楽、Jazzを提供してくれる。
ジャズ喫茶と聞いて「ベイシー」を思い浮かべる人はかなりのジャズ・ファンでオーディオ・ファンだと思います。そんなベイシーで一句。
【 初空にJBL ベイシー詣で 】
《背景》季語:初空[新年]
ジャズ俳句三作目。
ジャズ・ファン、オーディオ・ファンなら知らぬ人はいない一関市にある「ジャズ喫茶ベイシー」。
名物マスター菅原昭二さんが人生のほとんどの時をかけて鳴らしてきたJBLスピーカーのサウンド。
リンのターンテーブルで鳴らすジャズは、まさにレコードでの“演奏”と言われている。
コロナ禍以降はお店は開かれていないのが残念ですが、今も毎日アンプには灯を入れ、音は出しているそうです。
そんなベイシーにジャズを聞きに行くことをいつしかジャズ・ファンは「ベイシー詣で」と呼んでいます。
初空に大音量のJBLが鳴る・・そんな日にベイシー詣でが出来たら最高です。
『昭和・東京・ジャズ喫茶 昭和JAZZ文化考現学/シュート・アロー著(DU BOOKS)』という本を読みました。
2014年発行となっていますので、ほぼ十年前の本です。
この本で書かれている「ジャズ喫茶」はその時点でかなり閉店しているのですが、さらに現時点ではお店は減少しているものと思われます。
タイトルにあえて“昭和”と謳っていますので、掲載されいるジャズ喫茶、あるいはジャズバーと呼ばれているお店は、いわゆる名店・有名店・名物店が多く、著者が言うには1980年代はそんなジャズ喫茶の全盛期であったというわけです。
ただ、著者がことわりを入れているのですが、ジャズ喫茶に集まる人、お店を営む人についての“熱気”そのものは1970年代が一番“熱かった”のだと思われます。
著者は1980年代に学生時代を過ごし、大学ではジャズ研究会に所属して倶楽部活動としての演奏もされているし、様々な機会、場所で演奏をされていて、外国から来たジャズ・ミュージシャンのコンサートにも多く出掛けています。
また、学生時代から就職後にもこの本に書かれているジャズ喫茶やジャズバーに出掛けています。
私にとっては、とても貴重な記事と写真がたくさん掲載されていて、ジャズ喫茶というものがその時代にどういうものだったのかということが少なからず感じられて、感心したり、驚いたり・・という本でした。
この本にも書かれていますが、ジャズ喫茶は当初、昼日中にジャズのレコード(CD)を掛け、それを聞いてもらいながらお客さんに珈琲等飲料を提供するお店でした。
昔は、ジャズのレコード盤そのものが貴重なこともあって、皆、海外から取り寄せられた新しいジャズや名盤と言われるような貴重盤を大きな音量で聞いたりしていたのですが、次第にそれでは商売にならなくなってきて、営業時間が夕刻から夜に広がったり、移動したりして、お酒を提供し、チャージも掛かってくるようにしないと商売が出来なくなってきたとのことでした・・。
私がジャズをよく聞くようになってきた時には、ジャズ喫茶は衰退の一途という感じでした。
だから実際に行ってみたジャズ喫茶はかなり少なく、この本に載っているお店を読んでいると、タイムスリップして体験してみたくなりました。
コロナ禍に入ったときからすっかりジャズ喫茶に足を運ぶことがなくなってしまいましたが、まだ行けるお店は千葉にもありますので、この本を読んで、ジャズ喫茶参りを再開したいと思っているところです。
『宮本貴奈トリオ with エリック・ミヤシロ ~Special JAZZ Concert~(東金文化会館)』に出掛けました。
私の中学時代の担任の先生からお誘いをいただき、喜んで“すっ飛んで”行ってまいりました ^_^;
メンバーは、宮本貴奈さん piano/vocal、小川晋平さん bass、小田桐和寛さん drums、ゲスト:エリック・ミヤシロさん trumpetという構成です。
リーダーの宮本さんは、国際的に活躍するピアニストでボーカルも担当し、管弦楽編曲やオーケストラ公演の音楽監督、ミューザ川崎シンフォニーホールのジャズ部門アドバイザーにも就任されています。
聞いていて、とても音楽的な視野の広い方だと感じました。そしてとても情感豊かな演奏と曲づくりをされていました。
ベース・ドラムともに、とてもテクニックがあり、さらに若々しいパワー溢れるプレイがバンドを力強く駆動させていて、ステージ上の表情も豊か、トリオを生き生きとさせていました。素晴らしかった。
そして、ゲストのエリック・ミヤシロさんは、作曲家、学校講師、アレンジャー、プロデューサー等幅広い活動をされていて、ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラのリーダー/音楽監督としても活動されています。
前半のトリオでの演奏では、ビートルズの「ノルウェーの森」や 「Tea For Two」 、「遥かなる影」 など、聞き馴染みのある曲で温めてくれて、さらに宮本さんのオリジナル曲は映像が浮かんでくるようなエモーショナルな曲で、あっという間に終わりました。
とてもいい感じ!
後半は、エリックさんが加わり、テクニカルな曲も披露されましたが、ジャズらしく、時には過激に“ズンガ・ドンガ”きて、身体中が痺れるような興奮を感じました。
ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビー」に歌詞があることを宮本さんの語りで初めて知り、それを宮本さんが歌ってくれたのも新鮮でした。
とても久しぶりにジャズの演奏を生で聞き、身体が“生き返った”ような感覚になりました。
先生にお誘いいただいて、ほんとうによかった(#^.^#)
今回使われたスピーカーも異彩を放っていました。
昔のナショナル「8PWT」という不思議なウーファーと同軸上にスコーカーがあるようなスピーカーは、たぶん自作のケースに入り、しかもさらに自作の石膏で固められたホーン型ツイーターが上に乗っておりました・・さらに先生のカラフル・ペイント付き(^^;
で、これがまたいい音出すから不思議なんです。
ヘレン・メリルのモノラル・レコードが素晴らしい音で鳴っていました。
『MY ROOM MY AUDIO -十人十色オーディオ部屋探訪-/寺島靖国著(DU BOOKS)』を読みました。珍しく新刊ですっ!(^^;)
元ジャズ喫茶「メグ」の店主、そしてジャズ評論家、文筆家、ジャズ・レーベルの主宰者など多彩な活動をされている、そして常に辛口で喧嘩っ早いことで有名な寺島靖国さんの新刊ということで、早速手に入れましたよd( ̄  ̄)
寺島先生は1938年生まれ、いやもうそのバイタリティーには驚くばかりです。
「あなたの部屋で、聴かせてください」とサブタイトルに書かれています。それも67人もの部屋を訪ねるというのです。
そのうち30件くらいは喧嘩になるのか・・と思いつつ、この本を読み始めましたが、ほとんどそのようなことはなく(^_^)なんとか“穏便”にオーディオ訪問を済まされたようで、何よりでした。
訪ねた家々の主は、ミュージシャン、会社役員、会社員、医師、オーディオ店の方、ジャズ喫茶・ライブハウス店主、哲学者、大学教授、シンガー、オーディオメーカーの方などなどです。
それが、どの人もどの人も、お一人の話題だけで一冊の本が書けるくらいのオーディオ・システムを構築し、“一家言”を持ち、人生のエピソードも豊富な人達ばかりd(^_^o)
10人目を超えたあたりから“湯あたり”ならぬ“オーディオあたり”みたいな症状が私を襲いました…σ(^_^;)
世の中には人生そのものをオーディオと心中するように過してしまうなんて、そんな怖ろしいマニアなお歴々がいらっしゃるのだ、とあらためて感心いたしました。
そういう人達の「音」、ぜひ一度は聞いてみたいです(*^^*)・・ちょっとこわいけど。
建物の中にオーディオ用の部屋が四部屋有り、それぞれの部屋に“弩級”の全く異なるシステムが組まれているという方がいました。
わざわざ自宅とは別に土地を購入し、家を建て、その建物はオーディオを楽しむだけのもの・・( ̄O ̄;)っていう猛者もいました。
かと思うと、スピーカーはビンテージのタンノイを使い、あとは現代の新しくてコンパクトなシステムで駆動し、ネットワーク・オーディオで軽やかに音楽を聞いているサウンドクリエイト店長の竹田響子さんのような方もいて、まさに多種多彩な方々のオンパレードでした。
私には到底わからないのは、寺島さんからの訪問先での“おきまり”の質問。
『あなたはオーディオと音楽のどちらがエラいと思いますか?』
というものです。私が理解できないと書いたのは、音楽を聞こうと思わなければオーディオ機器は使わないだろうから、当然「音楽」と答えるとかと思うと・・そうではない人がいるわけですよ。
ついでに言うと、私は「楽曲」を聞くためにオーディオを使っているだけで、“いい音”が出れば、それに越したことはないとは思いますが、どのような楽曲なのかわかれば、極端にいうと、安いポータブル・ラジオのAM放送で聞く音でもいいのです。
ひとつの楽曲から受ける感動というか、インパクトはそれでも十分可能だと、経験上思います。
また、寺島さんが訪問していろいろな人のシステムの音を聞いているときに、トランペットやテナー・サックス、ベースが一直線上に並んでしまっている、とか、それぞれの楽器がステージ上で前方、中程、後方などと立体的に聞こえる・・というようなお話をされているのですが、これって元々のレコードやCDに入っている音源のミックスによって大きく左右されるもので、オーディオの方が主導で左右しているものではないと思ったのです。
そこらへんが、わずか三枚程度のアルバムから曲を数曲聞いただけでわかるのかな?と。
それから、寺島さんもそうですが、他の訪ねた方の中にも“特定の楽器”の音をより良く聞くためにシステムを構築、チューニングしているという話も、わかるようでわからなかったことです。
例えば、私なら、自分がドラムを叩くので、ドラムのハイハットやスネアの音中心にドラムメインでオーディオシステムを組むなんて考えられません。
そしたら他の楽器とのバランスがくずれて、楽曲全体のサウンドがおかしくなってしまうと思うのですが、「オーディオがいちばんエラい」派の人には、そんなことチャンチャラおかしいのでしょうか。
・・などと書いていると、寺島さんに“乗り込まれ”、ギタンギタンにされるといけないので、このへんできょうはやめておきます(^^;)
とにかく、読んでいるだけで“ごはん三杯”はいける!というオーディオの本、じっくり、たっぷり味わいました。“内容充実”の本でした。
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