ビートルズに特化して詠む俳句、アルバム「リボルバー」からポールの曲を取り上げてみました。
【 春惜しむ ジェーン そばにいてほしいよ 】
《背景》季語:春惜しむ[春]
久しぶりに私が考案したビートルズに因んだ句を詠む Beatles俳句を詠んでみた。
アルバム Revolver の作品中では、ポールの恋人 ジェーン・アッシャーに対する揺れる気持ちを歌った曲がこの他にも For No One が収録されている。
この Here,There,and Everywhere では、ここでも、あそこでも、どこでも君の瞳に映っていたいという、ずっとそばにいてほしいポールの気持ちが歌われているが、現実の話では、ジェーンは俳優の仕事でロンドンを離れてしまう。
For No One では愛情が失われてしまったことに気づいた絶望が歌われていた。
『心を癒す音楽/北山修 編・著(講談社)』を古本で見つけ、読みました。
2005年発行の本で、「九州大学人間環境学研究院北山研究室」で行われたミュージック・デザイン・プロジェクトが、《こころの専門家》たちに、これまでの人生で癒された曲を選んでもらい、ヒーリング・ミュージックの傾向を探ったものです。
この本では北山修さんが編集し、35人の方がそれぞれの曲にまつわる思い出を書いてもらう形になっています。
そんな中で、音楽がこころに与える影響を解き明かそうとしています。
曲のジャンルは多岐に渡り、ジャズ、ロック、ポップス、クラッシック、歌謡曲、フォーク・ソングなどなどでした。
読んでみると、それぞれの方が特に若い多感な時期に聞いた音楽が多かったようです。
私が気になったのは、ビートルズの「ヘイ・ジュード」との関りを挙げた須賀節代(外苑神経科臨床心理士)さんの文でした。
ヘイ・ジュードは、ジョン・レノンとシンシアの離婚に不安を感じていた息子のジュリアンを励まそうとしてポール・マッカートニーが書いたものですが、私にとっても後に歌詞を知る前から、なぜか励まされる感覚のある曲でした。
須賀さんは、さらに深く考え、人は胎内にあっては母子一体だけど、出産と同時にその居心地のよかった場所から追い出される。
そこで人は初めて「傷つき」を体験するのだとおっしゃっています。
その傷つきを埋めようとして、あるいは胎内で得られていた母子一体感を得ようとして、様々な行動をするのだというのです。
それは恋愛行動であったり、飲酒だったり、喫煙、音楽に酔いしれる、映画や演劇の世界で遊んだりすることなどだ・・とおっしゃっていて、私はかなり納得いたしました。
文化活動や芸術、問題行動などをして、いつかは現実に引き戻される。
そこに「切なさ」を感じる。・・・とてもよくわかる ^_^;
現実を感じながらも一時的な幻想世界に酔うことで、人はエネルギーを得て行く。
それは「遊び」の世界。
逆に現実世界を否定し、幻想の世界に生き続けようとするとき、依存症や摂食障害といった問題行動を呈することになる、という理論はよく理解できました。
ヘイ・ジュードには、「一体感」と「切なさ」とを同時に感じながら、この歌にまつわるような「優しさ」に包まれることで癒されて、現実に向かう力がでる、そんなことが内包されているというわけです。
なんだか、私がこの曲に感じていて、言葉に出来なかったことをすべてまとめて教えてもらったような気がします。
こんな話題をそれぞれの心の専門家が語るこの本、とても内容の深い、良い本でした。
『ビートルズは終わらない/行方均著(シンコーミュージック・エンタテイメント)』という本を読みました。
著者はEMIミュージック・ジャパン最後の代表取締役で、2020年3月に亡くなられていて、この本はその6月に初版発行されていたものでした。
この本の中心となっているのは、世界最長の公認ファンクラブ「ザ・ビートルズ・クラブ」会員限定月刊誌「ザ・ビートルズ」に掲載された著者の原稿でした。
ファンも唸るというような東芝音楽工業時代から東芝EMI時代の話がいくつも語られ、しかも初代のビートルズ担当の高嶋氏や、私がビートルズを聞き始めた時代の担当石坂氏などのエピソードも続々と出てきて、ファンには興味深いことばかりでした。
著者は私よりも年上で、リアルタイムでビートルズを経験していて、その時の日本でのビートルズが特に著者が中学・高校生の頃なので実際に学生達の間ではどのくらいの人が聞いていたのかなどがわかりました。
最後に発売されたビートルズのアルバム「レット・イット・ビー」から聞き始めた私のようなビートルズ解散後世代とはかなり異なる著者のそれぞれの作品への評価・・けっこう驚きでした。
日本で人気のある「レット・イット・ビー」など歯牙にもかけない感じだし・・(^_^;)「サージェント・ペパーズ・・」への評価が著者にとってかなり高く(世界的にも高いのは事実)、さらにアルバム「ヘルプ」のB面に対する異常なくらいの嫌いぶり(^^;)
さらには、アルバム「ラバー・ソウル」に入っているジョンの曲「イン・マイ・ライフ」が日本では人気第二位だと知ると、著者はたいそう不満そうでした ^_^;
他のアルバム収録曲に比べると見劣りするようなことをおっしゃっていますが、・・私には「イン・マイ・ライフ」はビートルズ前半のジョンの曲の中でもかなりいい線いっているものだと思うんだけど・・。
アルバムの解説も米キャピトル盤も含まれ、私が夢中になって聞いていた頃に次々と出た「ロックン・ロール」「ラブ・ソングス」「レアリティーズ」などの今となっては「ありゃ何だったんだ」みたいなコンピレーション・アルバムについても解説がされていて、とても面白く読みました。
あの初代ビートルズ担当の高嶋弘之氏に対してガンガン「高嶋先輩っ、思い出してください」と興味深い質問をして、三代目担当の石坂敬一氏にも「一番好きな曲は何ですか?」などと信じられない“ベタ”な質問をしていました。
因みに石坂氏の答えは「今日の誓い」・・( ゚Д゚)・・「なぜですか」と聞くと「最初の“デケデン”がいいんだ」という・・ ^^; ふざけているのか本気なのかわからない答えが実にいいっ!
読みごたえがありました。360頁を超えるもので、倒れそうになりましたが、なんとか読み終えました。
私と異なる意見満載の本で、身体に堪えましたが、大好きなビートルズのことなので、なんとかなりました。
久しぶりに数日間ビートルズ漬けになり、今、頭の中を色々なアルバム・ジャケットがぐるぐる回っています(*^-^*)
私が思いついて既に何句か詠んだ「ビートルズ俳句」。またひとつ思いついたのでアップいたします。
【咆哮 雷鳴の如きハウリング】
《背景》季語:雷鳴[夏]
久しぶりのビートルズ俳句は、ジョンの「レボリューション」で詠んでみました。
レコーディングに立ち合ったエンジニア、ジェフ・エメリックの著書「ザ・ビートルズ サウンド」には、この曲の録音時にジョンがあまりにも過激にギター、アンプの音量を上げ、強烈なハウリングを起こし、「もう少し音量を下げられないのか、機材が壊れる」とEMIの録音技師からクレームが出た話が載っていた。
現実のレコード盤でもその一端がうかがえるが、後に出たアルバムの「LOVE」バージョンでは、さらに顕著にそのハウリングの様子がわかる。
ジョンの咆哮とギターの雷鳴の如きハウリングを聞くことが出来る楽曲だ。
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